正直不動産 7話 感想|家売らないつもりが売ったオトコ

ドラマ

 

 

凄いなぁ…いや、お世辞じゃなくて、本当によく出来ているなぁと思わされます。

 

今回のテーマ「過去と現在」に因んで、

“ライアー永瀬”時代の3年前に接客した客・松永のエピソードと、

それに対比して描かれる森崎夫妻のメインエピソード、

過去の自分について語る大河(長谷川忍)や永瀬(山下智久)と

かなりの要素を盛り込んでいるんですが、

どの要素も、展開の仕方も、永瀬が今の自分を受け入れ、

過去と向き合っていく”決心”を描く上で全く無駄がありません。

ライアー永瀬へと変わったきっかけを躊躇なく語り出してしまうのも、

何かと1人で考え込みがちな夜の時間帯で、

相手が新人の月下(福原遥)だったっていうのもあるけれども。

問題集をめくるたびにあの時の記憶が蘇り、

まだ何も知らなかった純粋なあの頃をつい懐かしんでしまった…という過程を踏んでいるから、

きっとこの気持ちを誰かに共有したくなったんだろうと思えて不自然さがないんですよね。

 

それを話している時の永瀬の顔は、感情を押し殺しているようで…

ささやかなオルゴール風の劇伴の畳掛けが余計に切ない。

でも、嘘がつけなくなっただけだという言葉は一見

「半ば強制的にそうせざるを得なかった」ともとれそうなのに、

永瀬の表情からは微塵もネガティブな部分は感じられなくて、

むしろ、そう言った時の方が微笑んで見える。

その後の「ありがとう」も、手伝ってくれる事に対してだけではないはず!

正直者の今の方が自分の心は痛まないし、

元々真っ直ぐな性格だった自分らしくいられるのだと悟らせる、

山下智久さんの微細な演技も印象的でした。

 

思うように子育てが出来なかった心残りがあった母・芳恵(中田喜子)が

実は娘に感謝されていた事を知り、次のステージへと踏み出せた…というエピソードと、

“ライアーだった頃の自分”がいたという事実を誤魔化せない事に

苦しんでいてもしょうがない、自分の想いを正直に伝えるしかないと意気込む永瀬の変化が

どこかシンクロして描かれていたのも良かったです。

「同じような経験をしていた人がいての、今の自分」とも言うんでしょうか。

相手の影響を受けて、自分も変わってみようと思える…

人と人とが繋がる事で生まれる価値や尊さを改めて感じさせます。

 

「あなたなら、信頼出来ます」からの、嬉しそうに永瀬を見る1人1人の表情を

次々映していくカメラワークには、自然と涙腺が…。

もう彼なら何があっても大丈夫だと、そう確信したのも束の間、

最終回もどんどん近づいて行っているんですよね。

話数の数字が大きくなるたび「終わらないで!」なんて、既に寂しくなっております(笑)

 

ところで…スパイの正体がやけにあっさり終わったのは、やっぱり”大人の事情”で、

本来用意していた人物がいなくなったからなんでしょうかねぇ…(お察し)

 

↓前回の感想はこちら↓

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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