家光(堀田真由)の過去が明かされるとともに、
世の中は理不尽で出来ている…という事が嫌というほど(褒めてます)描かれた回でした。
酷な展開が続いた前回で、これから癒し要素になりそうな気がしていた猫が
開始から20分程度で殺される運命に遭ったり…
訳も分からず男の格好をさせられ、上様だと言い聞かされる当時の家光だったり…
相変わらずゲスな考えをしている三人衆を罠に嵌める玉栄(奥智哉)だったり…
春日局(斉藤由貴)が真顔で「では仕方ない、切りましょう」と提案してきたり…と
各々の動きを描く事で、一見かなりボリューミーな内容にはなっていましたが。
原作に沿っているのかは分からないものの、
昔から物語の核を掴むのに長けているイメージのある森下脚本の本領発揮といった所か、
幼少期から怨念や憎悪を抱えて生きてきた家光は
やはり今でも権力や運命には抗えない…という”前提”の作り方が上手く。
そのお陰で、有功(福士蒼汰)に縋るのにも説得力のある、
ちゃんと有功と家光の2人に感情移入出来る話に仕上がっていて、
今回も見応えを感じさせました。
また、前回は福士蒼汰の演技に惹かれましたが、
今回は何と言っても、堀田真由さんの内に秘めた繊細さが
覗き見える演技が印象に残りましたね。
特に、男性陣に女装をさせているシーンでの、強がれば強がるほど目に涙が溜まっていく姿には
こちらも少し目頭が熱くなりました…(ここも感情移入出来る理由の1つだったのかなと)
堀田さんについては、前回の感想で「将軍姿でも隠しきれない女性らしさがミソ」と
書きましたが、ちょっとだけ訂正。
今までの役柄から、どちらかと言うとほわっとしたお嬢様感ある役が
馴染む方だと思っていたので、それとは真逆の役もナチュラルに演じられているのは
何だか意外性も感じさせたのです。
吉宗役の冨永愛さんもそうですが、本作って、
役者さんの魅力を再発見して、新たな一面が見られる所も
見所の1つだなぁと思ったりもしております。
春日局に落とされ、少し良い方向に向かい始めそうになった段階で
また彼女に落とされて終わり…って事で、やはり次回も容赦ない展開が続きそうですね。
内容の面白さはもちろん、
大奥の由来ってここから来ているのかも?という”気づき”もあって、そこも楽しめた回でした。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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