Get Ready! 1話 感想|途中で脱落した人が多いんじゃなかろうか…

ドラマ

 

 

初回が終わった今、これから書く事も後出しじゃんけんに思われるかもしれませんが…

視聴前の本音を書き残しておきます。

(主観でしかないので、感想だけを読みたいという方は こちら をクリックして下さいませ…)

 

「視聴リスト&期待度」にも掲載した通り、

私、本作の期待度を星★3つにして、しかも期待度ランキングでは5位と

割と上位に設定していたんですね。

でも正直、柄にもないなぁ…とも思っていて、

それも、脚本家が複数体制である事、脚本家の過去作品がどこも弱い事、

そして、謎の仮面をつけた闇医者チームという設定で、去年放送された「インビジブル」の

モンキーズとか宣教師とかいった”ダサさ”を彷彿とさせた事と、

いろいろ不安要素はあったんです。

 

じゃあ、不安要素の方が圧倒的に多いのに、なぜ懸けてみたくなったのか?…は、

「日曜劇場」枠では珍しく、堤幸彦監督だったからなんですよね。

堤監督の作品は、私は「神の舌を持つ男」くらいしかまともに見ていないんですが、

作家性が強く、独自の世界観を貫き通す監督だとは認識しております。

だからこそ、池井戸作品を模倣した結果、せっかくの素材を台無しにしてしまう作品が

ここ最近続いている「日曜劇場」枠で、新風を巻き起こしていただきたい…

そういう想いもあって、期待度をやや高めにつけてみた次第です。

 

で、それらを踏まえた上で、肝心の初回の内容はどうだったのかと聞かれると…

えーっと、こんな長い前置きをした時点で、

どんな感想になるかはもうお察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、

率直に言うと「期待するんじゃなかった…」そう言わざるを得ない仕上がりでした。

  

本作について言いたい事はいっぱいあります。

「期待するんじゃなかった…」と書くまでに至った理由を

順序立てて、何点か挙げていこうと思います。

 

1つ目は…単純に、仮面ドクターズを取り巻く登場人物が多過ぎる事です。

ちょっと脱線すると…本作って、ある意味「戦隊モノ」にも捉える事が出来て、

例えば、〇〇レッド、〇〇イエローみたいに、

4人それぞれに「エース」「ジョーカー」「クイーン」「スペード」という

“コードネーム”がつけられている所とか、

仮面の形や色の異なる変身コスチュームが用意されている所とか。

おまけに、合言葉を言うと、手術室のパーツがあちこち動いて環境が整う所なんかは、

厄介な敵を倒すのには”お決まり”である合体ロボットを想起させたりで、

設定の随所に「戦隊モノっぽさ」を漂わせているんですよね。

その流れで言うと、理事長・剣持(鹿賀丈史)は「ヴィラン軍団のボス」、

周りの医者や研修医たちは「手下」とも例えられますし、

作り手側も恐らく、あえてそういう立ち位置で登場人物を設定されたんだと思いますが…

1年かけて進める戦隊モノとは違って、本作は3ヶ月(1クール)。

しかも、本作のメインは「黒幕を倒す勧善懲悪」ではなく

「人間再生ドラマ」としているので、あの人数をほぼ毎回描いていくとなると

メインと釣り合わない気がするんです。

 

特殊な設定を扱っている以上、剣持の存在は「彼らを敵視している人物」…

つまり、物語を成立させる・盛り上げる上での”必要悪”にはなってくるので、

彼の動向を描く事については、蛇足だとは思いません。

ただ、「彼らを敵視している人物」は1人いれば十分…という話。

院長と外科医で「こっそり付き合ってます」設定も、噂話ばかりする医者や研修医たちも、

警視庁の存在も…別に用意しなくても良くない?と、そう思います。

 

2つ目は、登場人物の多さに伴い、メインとなる患者が登場するまでの

前半約30分の内容が丸々”蛇足”になってしまっている事。

これは25分拡大が引き起こした弊害でしょうね。

先ほど書いた、噂話ばかりする医者や研修医たちのターン、警視庁のターンもそうですが、

途中で挟み込まれた占い師とのやり取りに、居酒屋でのシーンと…

とにかく、本筋となっている「ミステリアスで敏腕な医者が、

患者に生きる価値があるかどうかを見出し、高額な報酬と引き換えに命を救う」とは

全く関係のない話が続くんです。

波佐間(妻夫木聡)を筆頭に、4人に関する説明は

ほとんど説明台詞で済まされてしまっているので、分量も悪いです。

早く波佐間のダークヒーローっぷりを見たい!と焦ったく感じる視聴者や、

最悪、後半を待たずにリタイアを決めた視聴者も多くいたと思います。

“掴み”としては勿体ないとしか言いようがありませんでした。

 

で…3つ目は、「二面性」の描写が不足している事。

劇中では、波佐間がパティシエを表の顔としている様子が描かれましたが、

彼の二面性”しか”描かれなかった事が、これまた蛇足に繋がっていた気がするんですよね。

なぜ、表の顔は国際弁護士で、裏の顔は交渉人である下山田(藤原竜也)についても

初回ではっきり提示しなかったのか?

まぁ…二面性を売りにしているのはこの2人しかいないものの、

オペナース・依田(松下奈緒)やハッカー・白瀬(日向亘)にも

“普通”を装っている時はあるはずで。

「戦隊モノ」を思わせる特殊な設定を絡めて例えるとするなら、

全員がつけている腕時計に波佐間が集合の合図を送って、

制服を着ていた場合はそれを脱いで、あの部屋に合流するまでを描く…といった流れで、

「彼らには実は裏の顔があった」を分かりやすく魅せてもアリだったのかもしれません。

 

最後に、4つ目は…世界観の突飛さとヒューマンドラマ部分が噛み合っていない事。

これに関しては、特殊な設定がいかに特殊であるかを描き切れていないのが

最大の原因だと思っています。

具体的に言えば…目の前に黒い衣装をまとった人物が

ヌルッと現れる事に対して、なぜ驚かないのか?

闇医者チームの存在を、なぜそんなにも簡単に受け入れられるのか?なんですよねぇ(苦笑)

異質な存在に出くわしたら、恐怖心を覚えてビクビクするか、

不審な人物として迂闊に近づかないようにしようとするのが自然な訳で。

でも本作の場合は、基本的にリアクションが薄くて、特に怪しむ事もしない人物ばっかり。

それが逆に、視聴者に「ツッコんで楽しめば良いんだ!」という

印象を持たせるんだと思います。

で…その印象を持たせた結果、後半のヒューマンドラマ部分との温度差を感じて、

どんなスタンスで見れば良いのか困惑させてしまう。

シルエットからして怪しいんですし(笑)

驚くなら驚くで、「なんなんだお前らは!」くらい言わせた方が、

前後でのズレも和らいでいくんじゃないんでしょうか。

 

…とまぁ、思った事をつらつら書いていったら、なんと余裕で2000文字を超えてしまいましたw

明日が休みだから時間を費やせたようなもんですね…っていうのは置いといて。

そうですねぇ。通常放送になれば無駄な要素も削られて、

この手の作品は面白くなってくると思います。

あとは…患者のエピソード次第かな?

今回も、融資とか工場とか土下座とか、「下町ロケット」と重なってしまったので(笑)

変に池井戸作品らしさを醸し出す話にしない方が、見やすくなるかもしれません。

 

…といっても、次回も15分拡大ですし、

次回予告を見ると、土下座シーンがあるんですよねぇ。

という事で、もう1つのドラマが大当たりだったのもあり、

感想を書くかどうかは次回…最大3話まで見て決める予定です。

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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