ここ最近の遊川作品はなぁ…
構成へのツッコミよりも、どうも内容へのツッコミの方が先に出てしまうんだよなぁ…(滝汗)
※という訳で、次の所まではネタバレ感想です。
「逃げるのは”負け”」だと主張する母・智代(板谷由夏)にも、
話が通用しなさそうな上に、ゲーム課金に使うなら、今5000円が手元にあるとは
到底思えない課金3兄弟があっさり返した件にもモヤモヤする部分はあるけれども、
個人的に一番消化不良感が残るのは、着地点について。
えーっと…お店の維持費として、生活費として受け取った貴重な5000円札なんですよね?
で、万引きしたのちに、その5000円を稼ぐまでには
25回角煮定食を提供して、25回頭を下げて、
時々クレームを言われながら25回感謝の挨拶をするという
母の汗滲む苦労に気づいたんですよね?
なのに、お札のままきちんと返さないオチは、どうかなぁ…って思っちゃうんですよ(苦笑)
極端な例えではあるし、完全に同意義ではないと分かってはいるんですが、
「自分が何かするために使った」点では、高志(阿久津慶人)も、
大金を盗んではカジノに一気に注ぎ込んだ犯人と似たような事をやったともとれる訳で。
もちろん、自分だったら絶対買わないであろう花束をプレゼントして
母を喜ばせようと考えるのは否定しません。
ただ…「25回」のくだりを知ったんだったら、
反省して自分の力で貯めた5000円をそのまま返す事に加えて、
母への感謝の気持ちとしてプレゼントも渡す…というオチにした方が、
少ないお金でもある程度普通の生活を送れている”有難み”を実感して
学べたのではないかと思うんです。(って、前回もこんな感想を書いたような…(汗))
まぁでも、途中でピンクのサンダルを意図的に映したカットがあった辺り、
プレゼントが少し上質なサンダルだったら、まだマシに映ったのかもしれませんけどね。
てっきり、サンダルを渡すんじゃないかと予想していたもので…
ああ、そこは回収しないんだぁ…と、その点でもちょっと残念に感じるのでありましたw
さて、内容へのツッコミはここまでにしておいて。
もう1つ疑問に思っているのは、前回でも書いた通り、
3つの家族を同時進行して描く必要性について…ですね。
家庭環境も違えば教える年齢層も違う、それぞれ複雑な家庭だから、
1つだけの家族に絞れば”変化”が目に見えて、もっと楽しめた気がするんですけど…
本作の場合は3つの家族に加えて、主人公自身がキャラ分けをしてしまっているので、
印象にブレが生じて、それぞれで全く異なったドラマを
見ているような感覚を覚えてしまうんです。
で、主人公がキャラ分けをしているきっかけとなっているであろう”縦軸”は、
昨今のミステリーブームを考えれば、恐らくまだまだ引っ張る。
どうせ数話経ってから説明がなされるんでしょうが、
私はその説明…いや、”謎”を知りたくて見ている訳じゃないので、
回りくどさや見づらさを感じてしょうがないんですよねぇ。
実際、本作のテーマはあくまでも「お金の使い方」を子供に教える話なので。
主人公の縦軸や設定がどうのこうのは、本筋に無関係…だと思っています。
まぁ何にせよ、何を隠しているのかすらも曖昧な”秘密”を序盤でハッキリさせて欲しいし、
前回は中村家の問題を解決し、今回は下山家の問題を解決する…というオムニバス形式をとらず、
1つの家族の変化を数話描いてから、交流しながら次の家族へバトンタッチ…と
グラデーションのような形に寄せて行った方が
構成がグダらずに済むのかも?というのが、今の考えではありますね。
うーん……裏が第二部になってから良くなれば、そっちに移るんだけどなぁ…←また言ってるw
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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