刑事ドラマ全般って、基本的に、捜査中の刑事と一緒に犯人が誰かを推理する楽しさだとか、
殺害動機でいかに印象と余韻を残すか…とかに重点を置いているイメージがあるから、
そういったドラマが今回の地道でゆっくりと物語を展開する手法をとるとなると
「前後編にしなくても良かったのでは?」という感想を書いて終わりになるんですけど、
本作はその地道さが逆に「やけにリアルな交番エンターテインメント」”らしさ”に
拍車をかけていますね。
3話までの小ネタで紡ぐ作りも、警察官って1日でこんなに多くの業務や仕事に
追われているんだ…とタメになる面白さがありますが、
1本の大きな事件を軸に据えた今回の話も、これはこれで見応えが増します。
強面特捜チームと組んで、事情聴取、張り込み、防犯カメラの取得と
役割分担をしながら各自で動いていく。
まるで警察24時を見ているようでした。
中でもハッと気づかされたのは、防犯カメラで犯人を特定するくだり。
日常的にドラマを見ていると、解像度を上げて証拠を押さえたりして
ピンポイントかつスピーディに犯人を見つけている感じに映るんですが、
それは、1日まともに寝られず、時に栄養ドリンクを飲んで目を酷使しては
膨大な数のカメラから絞っていく陰の努力があって
初めて成立するんだろうなぁ…と、警察官達の動きを通して改めて思わされました。
カメラデータをもらいに鈴木(渕野右登)と一緒にペコペコ頭を下げる牧高(西野七瀬)のシーンも、
営業マンと重なってちょっと辛かったです(泣)
最初は元ヤン総長のように怒鳴っていたトップ(矢柴俊博)でも、
被害者・彩菜(畑芽育)が怯えないようみんなで姿を隠す可愛らしい部分はあるし、
ダメな所はダメと叱る一方で、犯人確保に導く仕事をしたらきちんと褒める。
そして、表面上では捜査資料の片付けを頼んだと見せかけて、
実際に起こった事件の生の声がどんなものかを経験させる藤(戸田恵梨香)や、
今度はチョコレートをそっと置く伊賀崎(ムロツヨシ)、
犯人を捕まえて手柄をとるきっかけを与えてくれる山田(山田裕貴)と…
川合(永野芽郁)の良さを尊重する人々の様子が描かれて
今回も気持ち良く見終える事が出来ました。
しかし、本作はこのままハッピーで終わる訳にも行かず、
大きな事件が解決した所で”かつての同期”の謎に踏み込みそうなのを匂わす状態で終了。
川合を親身に教育している理由はこの人にあるのだと瞬時に分からせる
徳永えりさんというキャスティングよ…。
多分、藤(戸田恵梨香)の厳しい性格で精神的に殺した過去があった、とかなんでしょうけど…
うーん、短めにまとめた次回予告を見る限りは、
やっぱりまだ撮影が追いついていないんですよね。
公式Twitterによると、5話以降の放送予定については後ほどお知らせするとの事。
総集編でも、再放送でも、全然待つので。
続きを見たがっている視聴者よりも、まずは役者さんの方々のご健康とご安全を最優先に
撮影に取り掛かっていただいて全然大丈夫なので!
永野芽郁さんのご回復を心からお祈り申し上げます。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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