1時間半内に2人の子供が亡くなるという、ショッキングな展開で終わった初回…。
でも「救えなかった命でお涙頂戴」を煽る作品では全くなく。
むしろ、”死”を通して、自分たちの無力さや深刻な医療問題を痛感した医師たちが、
1人でも多くの子供たちを助けられるような環境づくりを早く整えなければならないという、
責任感や直向きさからくる”生”を見届ける作品なのだろう…と思わされた内容でした。
指示は的確なものを1つだけ。部下のミスを怒る事もしない。
周りをよく見ていて、弱っている相手には寄り添ってくれる。
この一連の流れだと聖人君子みたいに映る植野(安田顕)だけれども、
周りよりもキャリアが長いから、冷静さを保つ術を身につけられているだけで、
実際は武四郎(吉沢亮)と同じくらい苦しいし、泣きたいんですよね…。
訳ありだろうが、プロだろうがアマだろうが関係なく、
PICUにいる人たちは残念ながらまだ「子供を救えるヒーロー(ヒロイン)」にはなれない。
「生きるとか死ぬとかほんと無理」と言っていた武四郎も、
今時の”安定志向”の考えの持ち主かと思いきや、
本音は「無理だから何とか救ってあげたい」から来ている事が分かりましたし。
口の悪い同僚や、彼を気に食わなそうな同僚の描写がちょっと気がかりですが、
共通点も、向かうべき所もみんな一緒なので、
あくまでも等身大の医者たちの奮闘ぶりを描く作風に
終始してくれるんじゃないかな…と思っております。
あとは…初回を見た限りでは、ここ最近の月9の医療ドラマでよくある(?)
会議でのギスギス揉め合いシーンや、過度な”仲間の絆”アピールをする演出がないだけ、
安心して見られそうな自分もいます(笑)
そして、シリアスな雰囲気でも、ガチャガチャした劇伴を流さない&
劇伴を流す頻度が少ない作品は良作説。
PICUを作り上げていく上での覚悟や真摯さを、モノローグや劇伴で脚色するのではなく、
役者さんの演技でずっしり心に響かせてくる作りになっていたお陰で、
「ああ、これは”いつもの月9″とは違うな」と、姿勢を正しながら見る事になりそうです。
それにしても…まだ初回が始まっていないにしろ、
この後に「エルピス」となると、かなり重重な月曜日になるんじゃないでしょうかねぇ。
どれか別作品と枠交換してバランスとったら…と言いたくなるんですけど、
よくよく考えたら、今期のフジプライム帯ドラマ、気軽に楽しめる作品がないという(笑)
一部はグロいですし。深夜に持ってかれたかな…w
まぁでも、大コケするよりかはよっぽど良いです。
秋ドラマ全体で言えば、今の所出だしは大体好調で、充実したクールになるかも…ですね。
Source: りんころのひとりごと。
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