本作を手掛けている脚本家が脚本家なので。
第一線で活躍していたプロ選手が、1つの出来事をきっかけに
突如現役引退をせざるを得ない状況に陥るも、
ある人が勧めた仕事を通して輝きを取り戻し、第二の人生を歩むようになる
という設定は、やっぱり前期の「未来への10カウント」と被るものがありますね。
でも、唯一違うのは、”学園モノ”らしい要素がなくなった分、対象となる登場人物が絞られ、
主人公の再起を集中的に描ける…といった所なのでしょうか。
初回の感想を書くとするならば、何の躊躇もなく
「面白かった!」と言い切れるまでには行っていなかったのは事実。
良くも悪くも”日曜劇場らしさ”が滲み出ていた…とも言えるのかなぁ。
理由は簡単で、視聴者に不快感を高めさせただけ
最終的にひっくり返す逆転劇に仕立てようという意図が前面に出過ぎたために、
主人公を囲む登場人物のキャラ付けにわざとらしさを覚えてしまったから。
ちょっと不自然だったのは…
基本、出てくる人がみんな感じ悪そうな人ばかりって事なんですよね。
例えば、「需要がない」「商品価値がない」などの辛辣な言葉をぶつけていた件。
新町(綾野剛)が現実を見ない能天気な性格であるのを
長年一緒にいて理解している人がいて、彼のためにあえて厳しく接したとか、
そういった補足が加えられているんなら分かるんですが。
初対面か、会って間もない、赤の他人に近い関係性なのにもかかわらず、
そんな心ない言葉を、陰口を叩いたり、オブラートに包んだりして言うならまだしも
本人を目の前にして直接言えるものなのか?という疑問が残り続けていて…。
矢崎(横浜流星)の性格も含めて、前半の描写に引っかかりがある以上
後半でいくら爽やかに展開していっても、感動よりも
「だったらそんなに分かりやすく感じ悪いキャラにする必要があったのかな?」と
モヤモヤしてしまう訳なのです。
ただ、このモヤモヤした印象が残るのは今回だけで、
次回からは面白くなる見込みは十分にある…とも思います。
新町の良さを理解し、高柳(反町隆史)に存続を頼み込むほど味方になってくれる存在と、
彼を信頼してみる存在が出来たくだりを、初回で早々に見せてくれたのは意外でした。
まぁ、高柳の心情変化の描写は、少し甘い気もしなくはないですが…(笑)
でも、新町がサッカー以外何も知らなくて、
スポーツマネジメントとしての仕事ぶりはまだまだ未熟である分、
彼の頑張りが周りに認められるようになるまではしばらく時間がかかるのだろう…
ギスギスした展開が続くのだろう…と覚悟していた部分があったので、
ラストのくだりがあるのとないのとでは、本作に対する印象は大分違っていたかもしれません。
そして、そうする事で、彼を良く思っていない相手に変化を与える話に終始するのではなく、
あくまでも“スポーツ選手と関わる仕事”、そこから得られる感動を
今後じっくり見せてくれるのだろうという可能性も感じさせました。
今回みたいな感じで、今は不快感の方が強い人物たちも、
早々に彼の理解者になってくれると良いなぁとも思います。
あとは、社長の割にはキャラが手探り状態な高柳や、
今の所似たり寄ったりで、あまり存在意義を感じられていない
社員の人々の描き分けを強化して、
個々に”人柄”や”役割分担”が見えて来る事を期待したいです。
ところで…芝生の色がやけに彩度を飛ばしていたように見えたのは私だけですかね?
鮮やか過ぎて、目が眩しくなるくらいで…(苦笑)
Source: りんころのひとりごと。
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