ミステリと言う勿れ 12話(最終回?) 感想|一緒に行こう→いつどこに?

ドラマ

 

 

まぁね…新幹線での話を広げている時点で

縦軸は今シーズンで終わらないんだろうなぁと思いながら見ていましたが…

それにしても、全10話以上ある”連続ドラマ”という形をガン無視した最終回でしたね。

構成においても、誰かの言葉で涙を浮かべる人物のカットで感動系に走る演出を3回、

主題歌の中途半端なフェードアウトの仕方、「そこで?」な劇伴のタイミング、

そして、10話の焼肉屋での設定と被る上に

最終回にしてはこぢんまりしている紘子(関めぐみ)の真相と…

急激にやっつけ感満載の仕上がりになったのが残念。

 

これには1つはっきりとしている理由があって、

続編制作を視野に入れているから…なんですよね。

でも、あそこまで「連続ドラマで完結させる気なんてさらさらありません〜」って

開き直った作りにされてしまうと、

むしろ(真相はHuluで!という手法には賛同しないものの)地上波で一旦はピリオドを打つ

日テレ日10枠のドラマの方がまだマシだと思えてしまうのでした(汗)

 

現在進行形で続いていたはずの物語が、

最終章のepisode2.5でバスジャックの頃の話に戻した時間軸の分かりにくい構成も、

次へと繋げるための話題作りの一環だったんでしょうけども。

私が考えるに、シーズン1内ではさらっと匂わせる程度に描いて、

いつぞやの劇場版公開に向けての準備段階として、

序盤で今までのダイジェスト=あらすじを加えた上で

今回の内容を2時間SPの形で放送していたら、

いろんなモヤモヤも和らいだのかもしれません。

 

旬な役者さんではなく、実力派の役者さんをゲストに起用して

演技のぶつかり合い重視で魅せる所も、

ただの犯人探しでは終わらせない人の心の奥底を突く心情描写も、

謎に謎が塗り重ねられている”仕掛け”も、1つ1つのパーツは好きで見ていましたが…

それでもあまり手放しで褒める事が出来なかったのは、

原作の良さをテレビ用に”再構築”するのではなく、

原作の画になる部分や、テレビ的にハイライトとなる部分をかじって出来た

“寄せ集め”になってしまったからなんだと思っています。

まぁ…”寄せ集め”化した決め手は、原作既読者曰く

原作にはない風呂光(伊藤沙莉)の恋愛要素を絡めたのが一番大きいんですけどね!(汗)

三角関係を散々押してきた割に、最終回では特に交流もなく、

彼女のお手柄(?)を挙げた事での成長エピソードと今までの様子に

矛盾を感じさせる描写をした辺り、

恋愛要素がいかに蛇足だったかが露呈されたとしか言いようがないでしょうね…。

個人的にはやっぱり、風呂光押しで行くよりも、風呂光と池本(尾上松也)のトリオ体制で

事件に踏み込んでいく回をもっと見たい気持ちもありました。

 

イカとの別れの回、爆弾処理の回、天使の回と、刺さる話もいくつかあっただけに…

絶賛したいのに、秀作だって堂々と言いたいのに

あらゆるセンスの悪さがそうさせてくれない、

そんなむず痒さが残る作品として記憶に残りそうです。

最終回のモヤっと加減が余計にね…(泣)

 

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