万理華(毎田暖乃)の事情を”知っている人”と”知らない人”を
1カ所に集まらせてのドタバタ劇は確かに面白かったけれども…
実家を今回の展開を繰り広げる舞台にした事で、
終盤まで「友利が母親の面倒を見るのか見ないのか」という介護問題に
焦点が当たった内容になってしまっていたのが惜しかったかなぁ…?と。
そう感じた理由としては、まず、万理華と母・礼子(由紀さおり)間の描写にあります。
人生経験豊富で、何でもお見通しの”母親だから”…というのは勿論、
寿命が近づきつつある立場だからこそ、万理華から唯一感じ取れる”何か”があったはず。
彼女にだけ目を合わせて返事をしていた意味深な演出もされていたのを考えると、
そこをもっと強調しても良かったのかもしれません。
そして、万理華と友利(神木隆之介)間の描写についても…
彼は周りとは違い「”信じる”と”疑う”の狭間にいる」人だったのに、
万理華が貴恵だと信じるまでの変化の描写がやや単調だった気がしています。
これを打破するには、例えば、実家内では友利中心の話に絞るのではなく、
姉弟で部屋を掃除するとか、アルバムを見て思い出話に花開くとか、母校に行ってみるとか…
まぁ要は…死を経験した事のある貴恵と、
(この言い方はなんですが)死をこれから経験する母親の特別な関係性を加えるだけでなく。
せっかく現場に石田ゆり子さんもいらっしゃるのだから、
何かこう…故郷での”2人だけの時間・空気感”みたいなのが伝わる
エピソードも他に用意されていたら、
今回の内容、そして、友利の帰省に万理華も同行する事に
意味が感じられたのではないでしょうか。
ただ、守屋(森田望智)への返事、蓮司(杉野遥亮)の”大切な人”…
で、肝心の”魂の元通り”のくだりを、
残り3話もある段階で、変に引っ張らずに進めてきたのには潔さはありました。
特に最後の要素なんて、王道の最終回直前で入れたら駆け足気味になりかねませんから。
最終章突入という意味でも、また大きく一歩前進した回だったと思います。
あのラストとなると、「そろそろ本格的に自立する時が来たよ」という
お告げが含まれているんでしょうかねぇ…?
しばらくは交互に入れ替わって、徐々に頻度や潜伏期間が減ってきて完全にいなくなる…
そんな流れにもなりそうです。
まっ、娘が戻ってこない母親がいながら「幸せな1年だった」と言っている
圭介(堤真一)にも喝を入れないとですもんね(笑)
残り3話をどう紡いでいくのか、気になります。
↓6話の雑感はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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