ファイトソング 2話 感想|丁寧さに好感が持てるなぁ…

ドラマ

 

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ひたすら、ひたすらじっくり描いているなぁ…という印象。

条件付きの契約恋愛を始めるトンデモ展開は、

火10枠を筆頭に ここ最近のラブコメでは多くなってきていますが、

そこに岡田脚本ならではの人物造形の愛らしさも相まって、

どちらの魅力も良いとこ取り出来ている作品に仕上がっていますね。

 

今回は、前回と合わせてプロローグ的な内容に。

人生に挫折し中々アクションを起こせないままでいた2人が、

新しい事=恋愛に挑戦してみようと決意するまでのお話でした。

次回から本格的に物語が動き、三角(四角)関係の変化も進展していく予感がさせられたので、

今回のテンポでまた作品への評価が分かれるかもしれませんが…

やっぱり、個人的にはこの丁寧さが心地良いです。

 

現実世界で考えたら、花枝(清原果耶)にも「この人なら落とせると思ったんでしょ」と

言われていたように、出会って間もない相手に恋愛を持ちかけるのは早々ない話ですし。

それからもめげずに花束を用意して待ち構えていたり、

お問い合わせコーナーに長文のラブレターを送ってきたり、

終いには花枝の家の近くまで花束を持ってやって来たりする芦田(間宮祥太朗)の行動は

かなりストーカーに近いです(笑)

他のラブコメだったら「間宮さんだから好きになるんでしょ!」って

ツッコんで終わりだったかもしれません。

 

しかし、そんな2人が付き合ってみるのにも納得出来たのは、

序盤で直美(稲森いずみ)が言っていた

「何にせよ、心が大きく動くってのは良い事なんだよ」という真理めいた台詞と、

幼少期から絶対泣かないと決めていた花枝の背景が描かれたのが

効いていたからなのではないかと思いました。

いや…この2つの導入部分がなければ、2人への共感度合いも大分違っていたと思います。

 

比較する表現になってしまってすみませんが、

私が火10枠のドラマのリタイア率が高いのってトンデモ展開の処理の仕方にあって、

良くも悪くもサクサク進んで行く話の流れに

置いてけぼりにされたままになる事が多かったからなんですよね。

トリッキーさを優先させる作品に限って、恋愛モノでは重要な

「なぜその人を好きになったのか」「なぜ付き合ってみる気になったのか」といった

気持ちの揺れ動きを共感させるように描こうとしない。

だから最悪、役者さんの顔の良さで脳内補完する…しかなくなる(苦笑)

前回の終盤でいきなり恋愛を持ちかける展開になって、

やっぱり従来の火10ドラマに寄って行ってしまうんじゃないかと不安視していましたが、

今回の内容を見る限りは、ベースには”その枠らしさ”はあっても、

本作の場合は 恋愛は人生の通過点にしか過ぎなくて。

あくまでもグレーで澱んでいた日常に”彩り”を取り戻すまでの変化を描いていく

物語になっていくんだろうな…と確信出来る内容になっていたのは安心させられました。

(そういう意味では、かつて好きだった「G線上のあなたと私」と近しいものがあるかも…)

 

となると、慎吾(菊池風磨)も含めて、

ストレートにどちらかと両想いで完結!とはならないのかもしれませんね。

音楽推しの世界観、そして花枝の目的は「思い出作り」である事を考えると…

結局、芦田との恋は期限内で終わってしまったけれども、

付き合った日々の中で作った彼の新曲が心の拠り所になっている…という

ラストもあり得るのかな?

いずれにせよ、2人が向かっていく”これから”が楽しみです。

 

最後に余談ですが、菊池風磨さんのピエロ的な演技も、

花枝や芦田と対比をとっている感じがあって良いですね。

滑稽なキャラであるのと反比例して、切なさも増していく姿が印象的。

あとは藤原さくらさん!

調べた所、本作の前に出演されていた作品が4年ぶりとの事だったんですけど、

もっと演技の仕事して欲しい…なんて思ってしまいました。凄く安定感があります。

感覚が器用なお方なんでしょうねぇ。

 

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Source: りんころのひとりごと。

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