先週(4話)の感想を書きそびれてしまったため、
5/21分(5話)の放送と合わせて2話分の感想を書かせていただきます。
(ちなみに少々簡単感想です)
4話「その瞬間(CODE)に飛べ」
一見”発展””希望”ともとれそうなポジティブなイメージを持つ先端科学を
毎回扱っているけれども、そこには毎回生死が絡んでいるんですよねぇ。
だから、妻を冷凍保存し蘇生してくれる事を信じるあまり
どんな危険な科学にも手を出してしまう
小比類巻(ディーン・フジオカ)の危うさがより引き立つというのか。
今回の場合は、彼の人間性が顕著に表れた話になっていたと思います。
中でも印象に残ったのは、同じくジョインを体験してみた
長谷部(ユースケ・サンタマリア)との対比。
長谷部がバディ(ゲームの世界で会いたい人や物)に設定したのは亡き愛犬で、
振り回されながらもデレデレな様子を見せ微笑ましいエピソードになったのに対し。
小比類巻の場合はかなりヒヤッとするエピソードになっていて、
まるで沼の底から伸びた手でズルズルと引っ張られていくかのような、
妻に会いたいがためにどんどんのめり込み、境目がなくなってしまうのかのような
彼の危うさや狂気を感じさせられました。
でも、そんな彼も我に帰れたのは、最上(岸井ゆきの)がいてくれたお陰。
最上が男の子(実質的には息子を亡くした両親)に向けて言った言葉は、
小比類巻の心を揺れ動かし「忘れるわけない」と
率直な想いを言わせるためのものだったと察せられましたし、
何より、その後の男の子の最期の姿がね…。
励まされて嬉しそうな顔で消える姿を見せてくれたお陰で、
小比類巻も妻へのある意味異常なまでの気持ちを
少しでも断ち切る事が出来たんじゃないかというのが伝わってきました。
小比類巻の変化を描く回…でしたね。
5話「不滅の光(Prometheus)」
前回が小比類巻の変化にフォーカスを当てた話になっていたのに対して、
今回はようやく最上の過去に触れ、彼女もまた変化を見せる話に。
小比類巻は主人公だから、妻の死が縦軸として
1話完結型の案件とリンクさせるようにずっと描かれてきた訳ですが、
最上の場合は過去も変化も1話で片付けたからか説明台詞が多くて、
「不老不死」で魅せるエピソードとしてはちょっと物足りなかった気がしたかな?と。
と言うのも、科学を扱うドラマだと必ず取り扱われるテーマなので…
これこそ、今まで小比類巻と2人で正反対の考えを示す場面があったように、
不老不死に対して否定的なのか、肯定的なのか、
どう考えているのかを討論する所も見てみたかったです。
しかし、「たまには良いかもね。光…信じるってのも」で
速水(栗山千明)が大好きだったいちごにピントが当たるカメラワーク…
あれは芸が細かかったですねぇ。
多くは語らずとも、速水の地道な研究と足跡が
彼女にどれだけ大きな影響を与えられたかに説得力がありましたもん。
前回は最上が小比類巻を変え、その恩を受けた小比類巻が今度は最上を変える。
事前準備とも言うのか、2人の過去に触れ、2人が変わるまでの過程を描ききった所で、
次回からはいよいよ黒幕であろうカーン(安藤政信)に迫って行くんでしょう。
ここまで長谷部は脇役寄りになってしまってはいるものの、
ドラマ内では2人がシリアスな雰囲気を纏わせる代わりに、
唯一癒しを与えてくれるポジションとして描かれているので、しっかり存在感を残せています。
そこで、今頃気づいたんですが、監督は羽住英一郎さんお1人だけで
今の所は全話担当されているんですよね。
1人の脚本家が全話担当するケースはよく見かけますが、
通常だったら監督は2、3人用意しているイメージがあるので珍しい…。
だから、回によって登場人物の描写や演出にブレがなく、
むしろ同じ監督だからこそ、回を重ねて安定感が生まれてくるんだと思っています。
で、新たな風を吹かせた所で、次回はなんとモキュメンタリー!?(笑)
別番組のCMかと錯覚するほど作りこまれた、ドラマ内バラエティのくだり…
個人的には、何年も前に放送された「喰いタン」のクイズ番組回が頭に過ぎりましたw
でも、また3話のようなオカルト方面に寄りそうで、ちょっと心配ではあるんですけどね。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
コメント