ああ、もうどうしてくれようか…
切ない以外の感情が見当たらないんですけど…(泣)
優(高橋文哉)と方言で会話しているだけなのに、
澄んだ空と緑に包まれた故郷の風景を映しているだけなのに、
懐かしさと美しさで涙腺がやられる。
本来だったら、故郷を懐かしむ2人を見て微笑ましくなれるはずなんですけどね。
何度だって恨んでやりますよ…渡辺(朝井大智)の犯した行為を。
大輝(松下洸平)も彼に運命を狂わされた1人。
当時の事件がなければ、思い出話に浸って一瞬でも過去の関係に戻ろうが、
刑事である自分と重要参考人である梨央(吉高由里子)の関係性は崩れないという事実に
苦しみ続ける事はなかっただろうし、
“刑事になってしまった”自分を受け入れざるを得ない酷(こく)さを
味わいながら過ごす事もなかったのかもしれない。
大輝がその時どんな表情をしていたかを誤魔化すかのような
引きのカメラワークからの「向いてるよ」…
「朝宮優です」と報告した時の声の裏返り具合…
“最愛の人だから”条件反射で桑田(佐久間由衣)の腕を引っ張っるんだけれども、
本当は梨央と優の所に駆けつけたくても”刑事だから”遠くで見る事しか出来ない現実…
刑事か、本来の自分か?
今の自分は何が出来て、何をしてやれば相手のためになるか?
そんな境界線で揺れ動く大輝の葛藤が、松下さんの表情から、目線から、演出から…
いろんな所から伝わってきて、いたたまれない気持ちになりながら見てしまってました。
それで考えて出た結論が、刑事として優を逮捕する事だったんでしょうね。
当時から大切に想っていた2人を、自分の手で引き離したくはない…
でも、優のためを思えば、この方法しかなかった。
優も優で、「逃げんって決めた」「姉ちゃん、ここまで一緒に来てくれてありがとう」と
梨央に真っ直ぐ伝える姿が印象に残りました。
今の優にとっての最愛は父・達雄(光石研)なのかもしれません。
相手を守るためについた優しい嘘は、時に惑わせ、時に傷つける…。
亡くなった父親のせいにはしたくなくて、真相を知った上で、
ちゃんと事件と向き合いたいという”決意”が伺えるシーンでした。
最終的には、大輝が刑事としての使命を果たした今回。
次回は加瀬(井浦新)がその役割を担う事になるのかなぁ。
ラストはとても頼もしいと思えたけれども、そのまま信じて良いのかどうか…?
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Source: りんころのひとりごと。
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