また「面白くなりそう」で終わってしまった…(汗)
やっぱり、登場人物の掘り下げも、危機感の表現の仕方も、会社の仕組みも
全てにおいてふわっふわな状態で済ませている気がするんですよ。
前回と矛盾している部分もあるし、初回で描くべき初期設定を今回になって描いているし…
下手したら、初回と今回で脚本家さんが別々なのでは?と思えるほど。
いろいろ気になった所を書くとするなら…
まずは衛(江口のりこ)の財産について。
前回の感想でも書いた通り、全財産を計算しているシーンはあれど、
家を売ると決断したシーンは見当たらなかったんです。
でも、今回になって、自分の財産を現金化したのかという質問に対して頷き、
近いうちに振り込まれると発言していました。
それだけなら、じゃあカットされただけで実際は売却したのね…と脳内補完出来るんですけど、
個人的に矛盾していると感じるのは、売却の手続きをしてからも
なぜか良い所に住めている件。
不動産とのやり取りをした経験はないからよく分からないんですが…
同意書にサインして手続き完了したら、
部屋をある程度綺麗にしてからすぐ出て行くのが条件じゃないんですかね?そういうのって。
猶予期間がもらえたとか?
それにしたって、前回はお金がなさ過ぎて空腹の描写があったのに、
冷蔵庫の中身が空っぽとか、家具が減っているとか、
何かを切り詰めながら暮らしているのが伺えるカットがなくて
今まで通りの生活が送れているように見えてしまっているから、
イマイチ「会社と自分の財産どちらもない」事に対する危機感が
画面越しに伝わってこないんですよねぇ。
あとは…これも前回、とある読者さんからいただいたコメントに返信した内容と被るんですが、
具体的にどんな会社で、どんな仕事をしているのか?が分かりづらいです。
(前回も途中で「出版社」という台詞があってやっと分かるほど)
別に本作は「お仕事ドラマ」ではないので、丁寧に描かなくて良いと思っています。
少し触れる程度で全然OK。
ただ、インターンがいるにもかかわらず…描写が足りなさ過ぎなのではないでしょうか。
彼らの存在意義にしたって、
田中(志田未来)が情緒不安定になっているくらいの印象しかありません。
同世代なら優(赤楚衛二)がいるし、別に会社の危機の手助けをする訳でもないし、
そもそもインターンを経験した人がそのまま正社員に採用されるのが絶対でもないんだから、
それだったら情けで優をインターン生としてとりあえず働かせる展開にした方が
余計な描写をせずに済んだんじゃないかと思ってしまいました。
ちなみに…衛がどうしても編集部の存続を維持したい件についても、
説明不足なので当然理解は出来ません。
話の構成も洗練されていない気がします。
冒頭でも書いた内容をもうちょっと具体的に説明すると、
一ノ瀬(戸次重幸)にたくさんの事を教えてもらった思い出や
空(町田啓太)が衛の元で働くと決意したきっかけ、
衛が声をかけた社員を責任持って面倒見る理由…
描き方次第でどんな人かが見えてくる内容。
これらのエピソードをなぜ初回ではなく”2話で”描いたんでしょう?
描いたと言っても、私が見落としていない限りは
空の6年前の回想以外はみんな台詞で片付けて終わり。
回想シーンを一瞬差し込むだけでも登場人物の境遇が垣間見えて
共感しやすくなると思うんですけど…
初回で描くべきエピソードの優先順位が間違っているのが勿体ないです。
ジェットコースター展開にしても、冒頭で衝撃的な展開をチラ見せして
そこから少し前に遡って物語を進めていく構成を定番化させるつもりなんでしょうかねぇ。
初回は一部始終を見る前と後で
衛の考えの捉え方に変化があったから必要性を感じましたが…
何でもかんでも最初に挿入してしまったら、
インパクトが弱まって「ジェットコースター」とは言えなくなるような?
うーん…今回の所々のエピソードを初回に持ってきて、
古民家をオフィスにするくだりをラストに直結させる…で良かったんじゃないですかね。
実家っぽい所がオフィス!?という可笑しさがありましたし、
ラストが一番「崖っぷちからの再出発」感あって面白かったですもん。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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