シッコウ!!〜犬と私と執行官〜 5話 感想|初めて感謝された日

ドラマ

 

 

これまで触れなかったものの、執行官という職業や”苦労”を描く以上、

どうしても小原(織田裕二)の方が主人公に見えてしまう事が

前々から気になってはいたんですけど…

今回はちゃんと、ひかり(伊藤沙莉)が主人公のお話になっていましたね。

 

いつにも増して、執行官に関する豆知識が多く盛り込まれていたのが効いていて。

上野原(板谷由夏)に大好きなペットの仕事を勧められながらも、

執行補佐官としては日々新鮮な出来事ばかりで、

執行官の仕事にいつしか興味を持ち始めている…

ひかりのそんな葛藤が丁寧に描写されていましたし。

それに、「今の仕事に誇りを持っている自分」「やり甲斐を感じている自分」をベースに、

小原や栗橋(中島健人)を始め、登場人物たちが皆

彼女が大きな決断をするまでのキーパーソン的存在に描かれた事が、

「主人公・ひかり」を際立たせる要因にもなっていたんじゃないかと思います。

 

また、内容自体は…今回のテーマは”矜持”でしたね。

執行補佐官としての矜持を持つようになったひかりのエピソードの他に、

借金取りと言われようが、世間から報われなかろうが、

債務者にリスタートしてもらうために仕事を全うする執行官たちと、

売り上げに繋がりやすい口コミ評価と、患者との信頼関係の構築・維持に苛まれながらも

「長年この地域に尽くしている」と自負している開業医の、

2つのエピソードが用意されていました。

 

ここはさすがのベテラン脚本家といった所か、

ひかりと開業医であれば、どちらの選択肢を取れば良いのか悩み続ける姿が…

小原と開業医であれば、意思さえ貫き通せば、年齢関係なくいつだって変われる…と、

それぞれで共通点を持たせながら話を展開していっていたのが上手いなぁと思わされましたね。

高齢が故に、弱った足腰をコルセットで補強して何とか生きている犬も、

今の健吉(峰雷太)と重なるようで良いアクセントでしたし。

矜持と矜持がぶつかり合った結果、小原の言葉が響いて

感謝の手紙を残すまでになる…というオチも、人情劇としてよく仕上がっていました。

認められるまでに様々な想いを抱えてきた事を背中で語る織田裕二さん…

最近の作品の中でハマり役と言っても過言ではないでしょう。

 

最終的に、マリンちゃん含めた家族の今後もしっかり描いてくれて安心。

まだまだこれからといった所ですが、1枚の写真が撮られるまでの”あの頃”を見ていたら、

この家族ならきっと大丈夫だろう…と確信出来るラストも珍しいです。

内容も、登場人物の描き方も、ラストも、最も優れた回だったと思います。

 

 

最後に、本作とは全く関係のない事なので、ここに書くべきではないとは思いつつ、

どうしても書きたくなったので…今日の「18/40」の感想をば。

瞳子の母への説得エピソード、結婚の事でもう話を広げないのは良かったけれども、

すぐ退散となると、今回で盛り込む必要はあまり感じられないかなぁ…とか、

祐馬(鈴鹿央士)の背景描写も、別に今回の内容とは関係ないよなぁ…とか、

前回の子供っぽい大学生たちの件は結局どうなったん…とか、

いろいろと気になる部分はあったものの、

こちらも有栖(福原遥)が”お母さん”になるまでの葛藤が丁寧に描かれていたと思います。

 

以前までは、18歳にしてはあまりにも未熟過ぎる言動が多かったので

共感出来ずにいたんですが、未熟は未熟でも、今回のように

「自分の居場所がなくなってしまう不安や焦り」

「まだお母さんになる覚悟が足りていないという”気づき”」が

様々な人との交流を通して描かれていれば、全然見られますね。

彼女の内に秘めた繊細さが、映像から、演技から伝わってくるようでした。

 

間を飛ばされた勿体なさはあったものの…

出産シーンも思いの外、ガッツリ見せてもらえたのも意外でした。

今日の火曜ドラマはどちらも充実した内容だったなぁ…って事で、

こちらに感想を書き残した次第です。(次からは雑感集に書いてね…)

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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Source: りんころのひとりごと。

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