合理的にあり得ない 〜探偵・上水流涼子の解明〜 1話 感想|平成中期のドラマかな??

ドラマ

 

 

原作の実写化を担当される事が多い根本ノンジさんは、

軽やかなタッチが特徴的な脚本家だと認識しております。

ただ、原作との相性次第で、その軽さが良い方向に転ぶ時もあれば

悪い方向に転ぶ時もあって、手掛けられた作品によってかなり波があるんですよねぇ。

 

で、本作の初回はどうだったかと聞かれると…

正直、完全に後者の方に転んでしまったように思いました。

 

まず、涼子(天海祐希)と貴山(松下洸平)から

行動の意図や目的がイマイチ見えてこないのです。

もう少し補足すると…2人が基本的にしている”行動”は、

特段話の流れとは関係のないような突飛なものばかりなんですね。

要するに、無駄が多い(汗)

アクセントとしてたまに挟むくらいならテンポの良さに繋がるかもしれませんが、

中盤以降は頻繁に盛り込まれているのもあって、

かえってどんな案件なのかもボヤけさせてしまっています。

 

探偵による”勧善懲悪”の作風にしたいのであれば、刑事や弁護士と同じように、

依頼者やその家族が今の状態になるに至った手がかりを掴んでいく様子と

心情変化を重点的に描く事が大事になってくるでしょうに…。

インパクトを重視し過ぎたためか、息子がなぜあのカレーを食べてみようと思ったのか

分からないまま終わった上に(同じカレーとは限らないでしょ?っていう…)、

肝心の引きこもりになった理由も後出しであっさり済まされて、

スカッとした!とはとても言えない仕上がりになってしまったのが残念でした。

 

そして、致命的なのは、涼子と貴山にこれと言った特徴が感じられない事。

公式サイトによると…涼子は元々は敏腕な弁護士だったそうなんですが、

初回を見た限りだと「変装好き」「相棒に無茶振りさせがち」「暴走しがち」といった

変わり者でマイペースな印象が先行してしまっていて、

元弁護士を思わせる部分が見えてこないんですね。

で、一応”過去”がある事も分かったんですけど、

それもメインエピソードとは切り離されて描かれているので、

うーん…どちらも設定に必要性が見出せないと言いますか。

貴山にしても、IQ140なのも頷ける説得力のある描写がほとんどなくて。

個人的には、どこかポンコツで、

主人公に振り回されやすい心優しい後輩くんにしか見えませんでした。

 

今回は初回で、天海祐希さんと松下洸平さんの台詞回しの上手さのお陰で

何とか「気軽に笑えるコメディ」として成立出来ていたかもしれませんが、

インパクトやキャストの演技に頼り過ぎない”個性”を早々に確立して行かなければ、

涼子と貴山へが魅力的に感じられないままになってしまいそうな気がします。

 

内容自体にしても、まぁ〜何と言うか…

わぁ〜お♡な効果音とか、麻袋を被せて攫っていくのとか、頬に風をブルブル当てる演出とか、

童話で出てきそうなボロ小屋に監禁とか、ショベルカーで救出とか…

平成中期のサスペンス&コメディドラマの詰め込みセット!みたいな感じで(苦笑)

一昔前の雰囲気が漂っていたのも、あまり引き込まれない原因の1つだったかと思います。

 

今日をもって、月9「教場0」と本作のどちらの感想を書こうか決めるつもりでしたけど、

これは…本来の意味で(?)頭を悩ませますねぇ。

しかし、来週で決めたいです。

片方の感想が上がらなかったら、そちらを視聴のみに切り替えたという事で…。

 

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Source: りんころのひとりごと。

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