家光(堀田真由)と有功(福士蒼汰)による、葛藤と決心の回…ですね。
初回の感想でライティングについて言及したんですけど、
やっぱり今回も、緻密に計算されているのが見て取れますね。
全体の演出含めて、登場人物の心情の”引き立て役”に徹しています。
例えば…個人的に特に上手いなって思ったのは、
放送開始から10分辺りの、2回目も結局子供を授かる事はなかった2人が
部屋で話しているシーン。
「出来てみれば、子は愛おしいの」という言葉で、
(画面の)奥にいる家光の姿をぼかす演出を施してきたのが、
有功の心が彼女から離れて行っている様を表しているようで印象に残ったんですよね。
そして…その後の「わしの心にいるのは其方だけじゃ」と言ってもらえた時の、
陰影をくっきり映し出した有功の横顔のカット。
さり気ない事なんですが、この一連の流れで、
2度もチャンスを与えられたにもかかわらず子供が作れない無力さ、運命の残酷さ、
自分を想っていても「違う人との間に生まれた子供」が今後成長して
遺伝を目の当たりにするのには変わりないという現実…と、
有功の中で駆け巡るいろんな感情が画面上から伝わって来るのでした。
そこから…今の自分には何が出来るのかを模索する有功。
その答えは、病に侵されている人の看病に尽くす事。
「やりたいんや」そう言いながら、日光を目いっぱい浴びる有功の表情は、
玉栄(奥智哉)に弱音を吐き出せたのもあってか
今までよりも凛々しく、前向きさを取り戻しているように見えました。
福士蒼汰さんの微かな微笑みも良かったですね。
展開自体は、原作を知らない私でも、
結構カットしている所もあるんだろうなぁ…とは分かるんですが。
このサクサク進む感じが、あまりにも時代の流れが早過ぎるために
過去に取り残されたままになってしまった春日局(斉藤由貴)と、
逆に、過酷な環境を乗り越えてきたからこそ立ち向かう意思を持つ有功と家光の対比を
意味しているようにも思えるんですよね。
徳川家を守りたいがために、”普通の女の子”だったはずが
無理やり将軍の人生を背負わされる羽目になる…という
衝撃的な内容から始まった2話。
それからも、目をそらしたくなる酷な出来事が続いただけに(それをずっと見てきただけに)、
家光が正式な将軍として、大衆の前で初お披露目した時の彼女の啖呵は、
もう〜〜本当に本当にかっこよくてしょうがなかったです!
堀田真由さんに「惚れた」という感情が芽生えたのは初めてでした。
有功に本音を漏らす最期のシーンには泣けてきてしまって。
実は繊細な一面も持ち合わせていた人間味溢れる姿を、
とてもナチュラルに演じられていたなぁ…と思います。
次回は、途中から家綱編に変わるんでしょうかね?
このスピードだとやっぱり全10話にはなるんでしょうけど、
1クールで良いの…?とは言いたくなっちゃいますよ(笑)
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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