ああ、これはやっちゃうな。
ソラ(森田想)との湖での殺人事件に、純一(味元耀大)への隠し事に、
お金を少し勝手に使ってしまっている件にと
祐子(安達祐実)は彼女に弱みを何個も握られているから、
それを良い事にアゴで使ってくる彼女を
怒りでやってしまうラストが来るんじゃないかな…と途中まで予想しながら見ていたんですが、
予想とは斜め上で、かなりいや〜な結末になりましたね。
あの秘密を共にしている2人だからなのか、
おそらく考えに耽りやすい深夜の時間というのもあってか
少し心を打ち解け合う関係性になるのはちょっと意外に思いましたが、
まぁ……やっぱり「持ち主」なので。大金を取り戻して逃げてしまうのも無理はないよなと。
勝手に使われている上に、前回で一緒に逃げた時に持っていた黒い鞄の中身が
実は義光(青木崇高)のライブチケットで騙された経験がある。
隠しておいた倉庫で中身開けて、嗅いでいる所なんか見たらね…
そりゃあ恨みたくもなりますよ(汗)
今回は義光の能天気っぷりが一際増していて、
これは「こういう人いるよね〜」と思わせる演技が自然体で上手いという事になるんですが、
ほんっとダメだこりゃ…と呆れ笑いする頻度も多かったです。
もうね…冒頭の、祐子とソラが緊迫している様子の裏で
楽観的な曲調の歌を歌っているシーンでガクッとさせられましたもん(笑)
その後も、俺は知りませんよ〜と言わんばかりにギターを弾き続けるし、任せっきりだし。
妻の事情を知らないにしても、妻の些細な変化に気づけず
新しいフライパンを買ってあげるという間の悪さ。
またミュージシャンに戻りたい。ピアノはローン組んで何とかしよう。←いや働け!
と呑気に言えるのは大金で気が大きくなっているからなんですよね。
何やってんだ…とツッコミつつも、現実逃避して「何とかなる」と思い込みたい心理とか、
面倒臭い事から免れたいという気持ちには
決して心当たりがない訳ではないので、強くは責められないのです(苦笑)
ピアノを買ってもらえて、家に届いて
嬉しそうに弾いている息子で終わりなんて…なんと残酷なラストでしょう。
あんなにも綺麗で美しい音色なのに、
夫婦はそれとは真逆の汚い世界にどっぷりと嵌まり込んでしまっている。
あの家って防音機能は備わっているんでしょうか?
グランドピアノとなると音もかなり響くと思うので、既に目をつけている警察もそうですが、
近隣の人たちにもじわじわ怪しまれそうです…。
調律師に直してもらったら、まだ怪しまれなかったかもしれないのに。
同局の「宙わたる教室」も本作も、先が見たいと思わせる魅力が詰まっている作品なんですけど、
ベクトルが全然違うんですよね。
前者は生徒1人ずつの成長が垣間見えて、科学部のメンバーが全員揃ったら
どんな”夢”を見せてもらえるんだろうかと期待を寄せたくなるのですが、
後者は「怖いもの見たさ」な感覚で、
バッドエンドになるのは分かりつつも、過程が気になってハラハラドキドキ(笑)
次回も楽しみです…。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
コメント