今後、事件を描写するにあたっての鍵となる初期設定を、
めちゃくちゃご丁寧に説明した…といった感じの初回。
現在のエピソードよりも、12年前の大学時代のエピソードが中心となったお話でした。
有名・人気俳優がそのまま学生役を演じ、長い時を遡る設定、
そして恋人が不幸に見舞われる展開は昨日のドラマと同じ。
本作はサスペンスの方に比重が置かれているから、方向性は徐々に変わってくるんでしょうけど、
正直、またか…とは思ってしまいました(汗)
主要キャストが大学生を演じる事については、
もう20半ば〜アラサーの役者さんが高校の制服を着られるよりかは
まだ違和感ないのかなぁと思うんですけど、
それでも、ね…すみませんが、大学生にはとても見えなくて(笑)
大学には制服がないから…
浪人生だっているし、おじさんの年代になって入学する人もいるから…
ほら、ついこの間もアラサーの女性が大学デビューするドラマがあったし…
などと言い聞かせてはみたものの。
視聴後に各々の実年齢を調べてみたら、
石原さとみさん(37)、亀梨和也さん(38)、宮澤エマさん(35)、
ほぼ同年代の方がキャスティングされていたので、
尚更、なんで大学生役も演じさせる必要があったのか疑問に感じてしまったんですよね。
きっと邪推するに、これだけのキャストを抑えたから、
石原さとみさんらに似た若手役者を探す手間と予算を
省きたかったのだとも考えられるんですが…
あんなに重点的に描くのであれば、
やっぱりもう少し見た目が年相応の役者さんを用意しないと、
「何歳の設定なんだ?」「みんな現役なの?」っていうのが気になっちゃって
物語に入り込みづらいですし。
逆に、どうしてもあのキャストで行くのであれば、
せめてロースクールの学生の設定にして、周りに年齢差を感じさせる脇役を
ちょこっと配置させたら、不自然さも薄まったのではないかという気がします。
で…肝心の内容は、冒頭で「12年前の大学時代のエピソードが…」と書いた通り、
まぁ〜回想が長かったです。
しかも、奏(石原さとみ)が中2の時に目の当たりにした父・英介(佐々木蔵之介)の死、
父との幼少期の思い出、それから真樹(亀梨和也)との面会…と
思わせぶりなカットが一気にバーッと流れてきて、
まだ主人公や世界観に興味を抱けていないまま、5分も経たずに大学時代に遡りましたからね。
お陰で…まぁ、父の自殺と関係してくるから
当時をじっくり描いたって事は理解出来るんですけど、
それにしては恋愛描写で脱線し過ぎですし、
一体どこからが冒頭の思わせぶりなカットに繋がってくるのかも分からずで、
見ていてだんだん、早く本筋に入って欲しいというもどかしい気持ちにさせられてしまいました。
個人的には、回想に多くの尺を使うのって、物語が進展している感じがしないんですよね。
だって、あくまでも”過去”の話だから。
現在の方である程度話を進めて、主人公について一通り紹介してから謎を提示し、
視聴者に「なんだろう?」と思わせてから過去の話へ…という流れだったら、
このもどかしさも解消されたのかもしれません。
そんな訳で、初回はそこまでハマりきれず…だったんですが、
回を重ねるごとに面白くなりそうな可能性もあるっちゃあるんです。
脆くて危うくて儚い青春を演出する風景の美しさに、少し暗めの質感の映像、
不穏だけど切なさもある劇伴から、どことなく「最愛」を彷彿とさせます。
こう言っては失礼ですが、テレビ朝日もこんな雰囲気のドラマを作られるのかと
意外に思ったくらいです。
最近のテレ朝ドラマは、木9も含めて、
従来の「1話完結型の刑事・医療ドラマ」という定型を払拭して
いろんなジャンルに挑戦しようとしているのが伺えて好感が持てるので、
どうかその内、”役者”で魅せるドラマから、”物語”で魅せるドラマになってくれれば…
と願いたいですね。
なので、次回はなるべく、過去の話は少なめでお願いしたいです。
あ、あと最後にもう1つ、主題歌が内容と浮いてしまっていたような…
ディ○ニーのミュージカルでも始まるの!?と思うほどには異質感がね(笑)
椎名林檎さんの音楽は「椎名林檎ワールド」と言わんばかりの独特さを放っているので、
ここも、流すタイミングや音量の改善余地はありそうです。
Source: りんころのひとりごと。
コメント