ハヤブサ消防団 5話 感想|太郎、騙されてまっせ!

ドラマ

 

 

ドラマ撮影の様子とか、中山田(山本耕史)との情報共有とか、

太郎(中村倫也)と勘介(満島真之介)が話しているのを

意味深な表情で見つめる賢作(生瀬勝久)とか、

いろんなシーンが随所に散りばめられてはいましたが…

それらはあくまでもアビゲイル騎士団に関連したものなので。

大まかに言ってしまえば、今回は彩(川口春奈)の過去がガッツリ描かれたお話でしたね。

 

彼女にまつわる回想が挿入された頻度は計4回で、これだけ多いとなると

肝心の放火事件の真相が放置されていて中弛みしがちな印象を覚えそうなんですが、

“魅せる演出”がてんこ盛りだったお陰で

最後まで惹きつけられるように見てしまってました。

 

まず、さり気ない工夫だなぁ…と思わされたのは、彩の服装のチョイスです。

今回、妙な偏りを感じたんですよね。

と言うのも…回想で日々着ていた彩の服の色は、仕事が充実していて、

初めての脚本執筆も順調に進みつつある時は赤。

上司に手柄を奪われ、ゴーストライターとして都合良く利用されている時は黒。

そして、いざ動画制作に取り掛かり、周囲に認められて正式に信者となってからは白の

3つに分かれているように見えたのです。

色合いにも多少の違いはありましたが(濃いピンク、淡いベージュなど)、

情熱や活発さをイメージさせる赤→絶望をイメージさせる黒→清純をイメージさせる白 で

記号化する事で、彩の心情変化を表しているのが面白かったですね。

 

現在パートだと淡い色の服を着ている分、赤や黒の濃さが目立って、

再び回想が始まったというのも分かりやすいですし。

劇中劇で、赤いチャイナ服を着た女優がネガティブな発言をして自らの首を切る姿を

どん底に追いやられた彼女と重ねるかのような見せ方も、中々凝っていました。

 

次に書き残しておきたいのは…アビゲイル騎士団の象徴でもある「輪」を

連想させるモチーフ・演出が随所に取り入れられていた所。

いつにもなく、やたらと輪を強調していましたよね。

太郎が映り込んだ丸い鏡…彩の瞳に映る輪っか状の電気…コーヒーカップ

教本を読んで思考を巡らせている時の、頭上を中心にぐるっと回転するカメラワーク…

円状のホールや客席(多分、丸く見えるように撮っている?)…

この異質感の連続が、かえって彩の不気味さを浮き上がらせていたと思います。

 

不気味さと言えば…もう1つ、本作は第三者視点の映像が特徴的ですが、

太郎と彩の様子をキツネのぬいぐるみが覗き見るかのようなカットも印象に残りました。

これ…恐らく、自分が騙されている感覚を覚える

「キツネに化かされる」意味合いも含まれているんでしょう。

今回彩が話した内容は半分は真実でも、

退団して免許を取ってからハヤブサに移り住んだ云々は、多分嘘。

一度入信したら洗脳を中々解けないのが宗教ってもんですし、

ラストのガンギマリの目がね…もう、太郎を騙す気満々でしたよね(笑)

 

ここまで演出について褒めまくりましたが、

このタイミングで彩の過去に焦点を当ててきたのも

全体構成としては良く出来ていると思います。

後半戦に向けてのターニングポイントとなる回なので、

彼女や宗教団体の存在が、放火事件にも繋がってくるのでは?

という興味が湧きやすくなります。

で、過去ばかりを描いて来たので…逆に、

まだ回収されていない展子(小林涼子)の件、映子(村岡希美)との意味深なラストシーン、

そして真鍋(古川雄大)との関係性…といった不審な点が徐々に思い出されて、

それが早く次を見たい気持ちにさせると言いますか。

とにかく、ここまでの巧みな情報の小出しも含めて、

真相解明のためにしっかり準備を整えて来たのは確かです。

 

いや〜ますます面白くなってきましたね。

宗教の描写も、よくある”形のない教祖様”の崇拝や

怪しげな大振りのネックレスとかではなく、ぱっと見は、若者たちが起業したかのような

開放的なオフィスでやり取りされていく…っていうのにはゾワっとさせられました。

彩の「自分を認めてもらえる居場所が欲しい」心境も共感出来るだけに、

心が弱った人が宗教に片足突っ込むのって、きっとこんな感じなのかもしれませんねぇ。

普段なら、まさか〜なんて思うけれども、私も彼女と同じような状態になったら

ちょっと確信は持てないかもです…(怖)

 

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Source: りんころのひとりごと。

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