パートナーに特別な感情は持っておらず、ただ目的を果たすための手段でしかない
「契約結婚」という設定は、火10枠ではもはやお馴染み。
王子様キャラな相手とひょんな事から結婚する羽目に!?の流れもよく見かけます。
つまり、至って王道で、ストーリーに新鮮味がないと言えばないんですが…
それでも、橋本環奈さん演じる綾華と山田涼介さん演じる東郷のキャラクターに
惹かれるように見てしまった初回でした。
まず、何と言っても、綾華の悪女っぷりがたまらないんです。
「顔が良いから」という理由で周囲から妬まれ続けていたら、
自身の顔がコンプレックスになって
内気な性格になってしまうんじゃないか…と思いきや、
本人はあまり引きずっておらず、はっきりと言い返すタイプの人なので
そこに小気味良さを感じさせるんですね。
また、橋本環奈さんのキャスティングがぴたりとハマっていて。
これはあくまでも個人的な印象ではありますが、
橋本さんは、可愛らしい見た目に対して声がハスキーだったり、
「ガハハ!」っていう豪快な笑い方だったり…
そんなギャップの大きさが魅力的な方だと思っているので、
元々の着飾らない性格が、綾華の良さを引き立たせている気がしました。
一方で、山田涼介さんも「親愛なる僕へ殺意をこめて」に続いて、良い流れだなぁ…と。
その作品と本作にご出演されるまでは、ニコニコ好青年な役が多かったですが、
30歳間近になるほどキャリアを積まれているのもあってか、
ドSな俺様キャラ…みたいな少し捻った役が板についているように思いました。
しかし、綾華と東郷の強気な2人が毒を吐き合う様子を
クスッと笑いながら楽しむ…という見所だけに留まらず、
「そりゃ拗らせるのも頷ける…」と思える、今の性格に至るまでの背景や、
強さの裏でひた隠しにしてきた”弱さ”も同時並行で描かれ、
自然と両者に共感したくなる仕上がりにもなっていました。
強気でドSで…となれば、通常だったら不快に感じる所も、
本作を見ていてそんな感情が芽生えなかったのは、
そういった人間味のある部分が丁寧に掘り下げられていたからなのかもしれません。
彩華も常に毒舌ではあるものの、実際の所は「どう弁解しても多分受け入れてもらえない」
「だから”嫌な女”を演じるしかない」という”諦め”から来ていた事が分かり、
東郷が彼女の本音を見抜いた上で婚約指輪をはめるシーンは、
(今まで散々「嫌味を言われてきた綾華」を描いてきた分)
彼が唯一、彼女の強い所も弱い所も受け止め、認めてくれる存在であるかのように映って
少しホロッとさせられてしまいました…。
そして、もしかしたら同類なのかも?と2人が気づくくだりが終盤で用意されていたのも、
これから唯一無二の関係になっていくんだろうなぁ…
という可能性を思わせて、良かったです。
まぁ、悪女と噂されている部下と結婚したら、会社のブランドに影響が出るんじゃ?とか、
報連相がとれていないのに社長賞をもらえるの!?とか、
ツッコミどころもなくはないんですが(笑)
でも…初回で(また、作品を通して)何を重点的に描こうとしているのかが
明確に掴み取れる内容にはなっていましたし、
そもそも漫画原作なので、好意的には見られますね。
録画で視聴が遅くなったのに伴い、
実は、雑感で済ませようかなぁ〜…とも思っていたんですが、
中々面白かったので、つい感想を書いてしまいました。
火9は微妙だし、裏は感想を書くほどでは…って感じなので、
火10は次回以降、こちらをリアタイ&感想投稿する予定です。
ところで…デコ上げ&ウェーブがかった髪型と、テロテロの生地のせいなのか、
高級ブランドをまとった格好がバブリーに感じたのは気のせい?(スタイリング大事…)
あと…利重剛さんって、何気に父親役で引っ張りだこですよね(笑)
Source: りんころのひとりごと。
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