初回ぶりの吉宗編。
やっぱり…吉宗編が一番安心して見られますねぇ。
それは、個人的な嗜好で言うと、今までの編よりも言葉遣いがやや現代寄りになっていて、
聞き馴染みのない言葉を頭の中で変換する作業が減って
見やすいっていうのもそうですけど。
家光編からの綱吉編で容赦ない展開が続いていたのもあって、
清々しい風が一気に運ばれてくるような吉宗編で、逆に新鮮味を感じたのもありますかね。
そして、クスッと笑える描写も久しぶり。
…今思えば、綱吉編なんて、
そういった部分は阿佐ヶ谷姉妹のパートしかなかったですから(笑)
にしても、お仕事ドラマ寄りの内容にガラッと変わりましたね。
テイストはかなり変わったけれども、
吉宗(冨永愛)が毎話「没日録」で大奥の歴史を学ぶ、
ストーリーテラー的立ち位置で登場する
描写の積み重ねが効いているなぁ…と思います。
実際に視聴者と同じように、本家の家光が赤面疱瘡で亡くなった事で
本来将軍としての人生は歩まなかったであろう千恵(堀田真由)の運命の重さも
知った(聞かされた)訳ですから、
赤面疱瘡の薬を開発しよう!町を大改造しよう!と
行動を移す流れになるのにも不自然さがないんです。
今回からの話のための”あのシーン”だったのだな…と、
計算された構成には改めて感心させられました。
大改造計画ばかりに集中し、世継ぎを産むのは少し疎かになってしまった吉宗に対して
藤波(片岡愛之助)が「情がない」「上様に選ばれる事が男の誇り」と
指摘するエピソードがあったんですが、
ここは「仕事ばかりで家族はそっちのけな夫」という
現代にも通じる普遍的なテーマを思わせて、中々興味深かったです。
綱吉編では、将軍になっても「女はいつでも外見の綺麗さと子供が求められる」
重圧が描かれたように、
男女逆転する事でかえって問題が浮き彫りになる…。
吉宗の行為も、”女性だから”許されるとは決して言えません。
藤波の言葉は鋭く、核心のつくものがありました。
NHKドラマとしては相当力が入っているのか、
嬉しい事に、秋クールでシーズン2の放送が決定しましたね。
となると、今回のサクサク具合だと…
赤面疱瘡を治す薬は開発されて、一旦完結するんでしょうか?
どんな形で終わらせるんでしょうね。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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