平手友梨奈さんは、個人的にはいつもドラマでお見かけするたび、
目で語り、物怖じしない堂々とした演技に惹かれていて、
何なら「六本木クラス」は平手さん演じる葵目当てに見ていた所があるくらい
好感の持てる女優さんではあるんですが…それにしても似通った役が続きますね。
「手がかかる弁護士」役にキャスティングされたので
どんなキャラクターになるかは大体想像がつきましたが、
今回も生意気で気が強いタイプのヒロインで、新鮮味が感じられないんです。
(これはご本人の演じ分けではなく、マネジメントに原因があるかと…)
むしろ、過度に失礼な言動が続く人物に描かれていて、
本来”応援したくなる対象”になるべき天野杏に
愛着を持てないまま終わってしまったのが残念でした。
仕事はいつまで経っても1件も取れない。書類は紛失。
そこまでは「新人だから」で許容出来ても、
書類を届けてくれた人に対してお礼の言葉も言わなければ、
窃盗者扱い(とも取れる発言)をするんです。
さらには、目上の人に飴を投げつけるし、指を差すし、
依頼人の前で足を組むし、スケジュール帳の覗き見はするし、
店内にグミを持ち込んで食べるし…
敬語が使えるだけではカバー出来ないくらいモラルがなさ過ぎるんですよね。
これじゃあ「手がかかる」というより、「手に負えない」です(苦笑)
こんな性格なので、所長・今日子(戸田恵子)が自分の事務所に
何ヶ月も所属させている意味も分からなくて。
親戚関係か、元教師で、可愛がっていた小学校の生徒と担任…って関係なら
まだ理解出来そうなんですけどねぇ。
さらに、残念に感じるのは、杏だけではありません。
全体的にハラスメントをする登場人物ばかりで、
それが物語の面白味を損なわせていれば、見づらさを加速させてしまっている気がするんです。
なぜかスルーされて終わった梨乃(吉瀬美智子)の不当解雇については、
杏と二人三脚で、パラリーガルとして強くなった蔵前(ムロツヨシ)が
最終章辺りで訴える展開になるでしょうから良いんですが…
事務所の上司である辻井(村川絵梨)の「誰このおじさん」発言は、
ウケると思って取り入れているんでしょうか。
杏については、本作は公式サイトに記載されている通り
「育成型リーガルエンターテインメント」なので、今後成長する過程は描かれるにしても。
いや…彼女も含めて、事務所の面々の失礼な態度がもう少し軽減されないと、
視聴者が離れていく一方なのではないかと思います。
そして困ったのは、蔵前が加わった事での変化が感じられないんです。
言い換えれば、「トラブルメーカーな新人弁護士が主人公のドラマ」に見えてしまっていて、
蔵前の存在感が薄いんですよね。
トップ女優のマネージャーを30年間勤めてきたとなれば、
相手のケアは怠らないし、先回りはある程度出来るだろうし、
スケジュールの調整も効率が良くて、相当優秀な人材なはず。
一応、終盤の裏から手を回すシーンで、ようやく”縁の下の力持ち”っぽさは見えましたが…
「元マネージャーのパラリーガル」としては、まだまだ物足りないです。
設定が活かしきれておらず、作風に迷いがあるようにも思えました。
未経験者がパラリーガルになるので、初心者の目線に立って、
低年収なのでバイトの掛け持ちがOKだとか、何が証拠材料になって、何がならないのかとかが
知れる所は興味深かったですが。
よくある凸凹コンビの法廷モノではなく、”育成する側”が主人公の法廷モノで
見てみようかな?って気になっただけに…ちょっと肩透かしを食らった気分でした。
蔵前がパラリーガルに転身する過程も、終盤のアバランチ風痛快劇も雑でしたね。
後者に関しては、中々話に兆しが見えてこないので、
杏に苦労を経験させるためにあえて前後編の構成をとるのかと思っていたら、
途中を端折るようにして強引に解決させましたから(汗)
ぶっちゃけ、証拠を集め続けていれば、普通に裁判で勝てたのではないでしょうか。
金曜日のドラマは私の都合もあって、
ただでさえ、最終回まで感想を書けるか書けないか…って感じなので。
予定通り、某人気深夜ドラマ(まだ書けてなくてすみません。後々2話ごとに上げるかも?)と
余裕があれば&面白かったら金10の2作品を優先しようと思います。
はんなりした雰囲気の江口のりこさんが気になるので、もう少し様子見しますが、
本作の感想は初回のみとさせていただきます。
最後に、ムロツヨシさん、お大事になさって下さい…!
Source: りんころのひとりごと。
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