綱吉編の後に再び吉宗編をやるという情報は、事前に入手済み。
となると、家光編が2〜5話前半までの3話半だったから、
綱吉編も来週まではやるんだろうと思っていたら…なんと、今回で終わりとは!!
本当、ペースが早いですね。
個人的にはやっぱり、歴史用語や歴史言葉が今までよりも多めに取り入れられているために
どうも小難しい雰囲気を感じていて、
前回のラストでようやく興味を持ち始めた所だったので、
綱吉編の世界観にどっぷり浸かれないまま終わってしまったのは残念でした…。
とは言え、現代でもまだまだ蔓延っている
「女は常に綺麗であれ」「女は子供を産むべし」といった女性ならではの苦しみや重圧を、
当時の時代背景も織り交ぜながら大胆に描写していった点では
優れた出来だったと思います。
今回も、冒頭の綱吉(仲里依紗)が見た悪夢のシーンが効いてましたね。
お伝の方(徳重聡)との間で唯一生まれた松姫がサーっと消えてなくなる…
それは、天下人にしか分からない孤独や重責を感じさせるものでした。
月のものがとっくに来なくなっても、
白髪混じりの年齢になって次の候補を探す段階へと差し掛かってもなお、
父・桂昌院(竜雷太)からプレッシャーをかけられる日々が続いていた辺り。
きっとあの時だけでなく、何回も同じ夢を見ては、
「将軍は世継ぎを産んで初めて認められる」世界の中で
なぜ自分だけは与えられた役割を全う出来ないのかと、
自身の存在価値を否定しながら生きてきた事も想像出来ます。
で…否定し続けてとうとう限界まで来た綱吉。
彼女の心境はお見通しの右衛門佐(山本耕史)から語られる
的確かつ思いやりのある言葉の数々が、カタルシスを生んでいました。
綱吉が心を開ける相手は、後述するあの人…と右衛門佐の2人だけだったんですね。
子供のように手を相手の頬に触れながら
ボロボロ涙をこぼす綱吉には、思わず涙腺がやられかけましたし、
真っ直ぐ見つめる目に涙を滲ませる右衛門佐も素晴らしい。
山本耕史さんの涙は…今までは胡散臭いけど頭が切れる&仕事の出来る役の
イメージが強かっただけに、何だか新鮮に映りました。
それも含めて、印象に残るエピソードでした。
家光は羽織を着る事で再出発を図り、綱吉は羽織を脱ぐ事で再出発を図る
という対比のさせ方も、各々の心情変化や人物像を物語っていて良かったです。
でも、容赦ない展開が襲ってくるのが「大奥」で…
これからだって時に右衛門佐が…っていうのもそうですけど、
吉保(倉科カナ)をまさか綱吉に恋心を寄せていたとは。
ただ、話数が少なかったためか、吉保の描写が欠けている気がして、
あのシーンの唐突感は否めなかったのかなと。
何か特別な感情を抱いているような素振りをもうちょっと足した方が、
説得力が増したのかもしれませんね。
次回からは再びの吉宗編。
良い意味で重たくしんどい内容が続いたので、また心晴れやかに見られるはず。
見られます…よね?
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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