放送直前で、2006年版の作品の予習完了。
ネタバレにならない程度に、前作と比較しながら初回の感想を書くとするなら…
まず意外だったのは、1箇所だけでも用語解説する演出が施されていた所。
そして…”導入部分”が詳細に描かれていた所でしょうか。
この2点のお陰で、かなりとっつきやすく感じさせてくれました。
いや、前作も導入部分があるにはあったんですが、アプローチの仕方が違っていて、
「何の詐欺に遭ったのか」は紹介されていても、
被害者が詐欺に遭うのに陥りがちな深層心理や、
乗っかってしまったのにも同情出来る背景描写にまでは踏み込んでいなかったんですよね。
詐欺の内容や取引の流れにしても、基本的に台詞で淡々と進むので、
頭の悪い私としてはそこは”何となく”で掴み、
主人公の腕前の良さを楽しむ…といった印象でしたが。
本作の場合は、そういった下地づくりと、連携プレイが見える展開になっていたお陰で、
どんな方向性で行くのかが分かりやすい、痛快感のある内容に仕上がっていたと思います。
また、黒崎(平野紫耀)の過去を一気に明かしたのも、
平野紫耀さんの、負の感情を止めどなく吐き出す演技も相まって、
彼がなぜクロサギとして生きるのか?に説得力を持たせていました。
あくまでも個人の見解ですが、平野紫耀さんは、二面性のあるミステリアスな役よりも
真っ直ぐな役の方がハマるイメージがあるので、
シリアスな作品でやりがちな過去を小出しにしていく…という方法をとらなかったのは
正解だったかもしれません。
序盤の方は正直、口振りからして、意識されているかな?と思う部分もありましたが、
初回で人物像を提示してくれたため、ここは徐々に慣れて来そうです。
良い人っぽさが強過ぎて、逆に何考えているか分からない桂木(三浦友和)も魅力的。
今度は旦那さんの山本耕史さんが出演されているのは…偶然なんでしょうかね?(笑)
あと気になるのは、氷柱(黒島結菜)の描かれ方ですよねぇ。
回を重ねるにつれ叩かれやすくなるポジションにいるので、
記憶に新しい「ちむどんどん」に乗っかって、役者叩きが加速していかないかどうかが心配です。
実際、氷柱を見て、ニーニーが時々脳裏に過ぎりましたから…(汗)
当たり前ですが、演じられている役は別人なので、
私も引っ張られる事なく気をつけて行きたいなぁと思ってます。
強いて言うなら、状況説明が丁寧にされていた故に
途中までテンポがもたついていた感じはありましたが、
“因縁”はしっかり見せないと、この手の作品は成り立たないでしょうし。
逆に、ほとんど全容が明かされた分、
通常放送となる次回からは洗練された内容になる可能性が高いです。
前作の記憶が鮮明なので、初見は「この内容で行くんだ〜…」
「こことあそこをくっつけて来たか!」という、
作品そのものを見るのに意図していない楽しみ方にはなってしまったものの、
登場人物の人柄もオチまでの流れもかなり違っているので、
次回以降は”1つの作品”として純粋に見ていった方が吉かもしれません。
とにかく、掴みはバッチリの初回でした。
個人的には、リブート作品の方が好きになりそうです。
今後はなるべく比較は控えながら、”令和版クロサギ“を応援していきたいですね。
Source: りんころのひとりごと。
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