いやー…いつも以上に台詞を羅列してますなぁ。
仕事パートにしても、「今ある仕事を1つ1つ丁寧に取り組んでいきたい」という
今後の方針を示した割には、基本的に複数人で座ったり立ち止まったりしながら
会話しているだけの”静”のシーンばかりだからか、余計退屈に感じてしまいました。
下手したら眠気が襲ってくるくらいには(苦笑)
本作って、登場人物が描けているようで描けていないんですよね。
というか、それぞれにしかない個性の描き分けや役割分担が不明瞭って言った方が正しいのか。
例えば、衛(江口のりこ)の場合は百歩譲って、裏切り者を特定する時の様子や
同期や後輩から語られる回想を通して”世話焼き”だという事は何となく解釈出来るものの、
ここまで見ても、なぜ社長の座にまで上り詰められたのか、
どれだけ仕事が出来る人なのかがよく分からないし。
優(赤楚衛二)の場合は、以前の海外留学のくだりが端折られたのか一番大きくて、
“社長が可愛がっている旦那だから”順調に出世しているとしか思えない。
そして、何度も言いますが、長年の付き合いである
培ってきた信頼感とやらがイマイチ伝わらないから、
インターンのリリカ(志田未来)も含めて女子会をしているシーンが
まるでみんな”ただの部下”で、極端に言ってしまえば”モブキャラ”にも見えてしまう不思議。
登場人物1人1人に魅力を感じられないから、物語にも魅力を感じづらい。
それが結果的に「台詞を羅列しているだけ」という印象を強めてしまうのだと思います。
そして、困ったのは…セミファイナルになっても
柄や色味バラバラの布切れを繋ぎ合わせた
パッチワーク風群像劇みたいな作りを押し通している事。
話が1時間内で全然まとまっていないんですよね。
恋愛、仕事、デイトレーダー、裁判、ハゲタカ…
何が主体?どこが一番の注目ポイント?などと困惑しながら見終えました。
まっ、迷走しているのは今に始まった事ではないですが。
衛の病気のくだりも意味不明で…確か脳梗塞手前でしたよね?
1年後では既にケロっとした状態でしたし、
血圧が上がると病気が悪化する設定を無視して全力疾走させるくらいだったら
盛り込む必要はなかったんじゃないでしょうか。
で、恋愛や病気と、仕事以外の事に向き合っている衛の代わりに
躍進しそうな空(町田啓太)の件は…
ごく平凡な家庭で幸せに育った彼が、社会に出て待ち受けていたのは、
死を覚悟するほどのパワハラだった…という生い立ちから考えるに、
彼がCEOになるまでのサクセスストーリーで見せていった方が
“SUPER RICH”感も出て面白くなった気がしてなりませんね。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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