そう来たかぁ…と感じた今回のお話。
いつもと違って、良い意味でピリッとした緊迫感の中見守った1時間でした。
この言い回しは誤解が生まれそうですが、
“いつも”が何たるかを書くとするならば…一種のファンタジーなんですよね、本作って。
本作に出てくる登場人物は「こんな人がいたら良いな」なんて
理想が詰まったような人たちばかりで、物語はその善意によって成り立っているというのか。
彼の場合、見た目はヤンキーの反面、弱視への理解がめちゃくちゃあるし。
彼がどんな性格なのかを既に分かってくれている獅子王(鈴木伸之)も身近にいる。
ユキコ(杉咲花)の家族や友達も、”親(姉)心”とか”長年の付き合い”とか
特別な感情を抱えているからか、
最終的には彼女の意思の強さに押されて、応援までしてくれるようになる。
彼女が日々過ごしている世界は、そんな”優しさ”に溢れた世界で。
もちろん、そこから考えさせられる事の方が多いし、
両者の認識のズレや、弱視だからこその苦悩を描いてきたのも重々承知していますが…
それでも、どちらかと言うとファンタジーに例えた方が近いかな?と感じていたんです。
しかし今回は、森生を筆頭に、ユキコを普段から知る者との直接的な関わりを極力排除して、
「優しい目を向ける人だけとは限らない」を描いただけでなく。
いわゆる”普通”の人のいる世界で過ごして得る”不自由”を
ストレートに表現してきた事に驚かされました。
バイト初日のユキコに向ける周囲の冷ややかな目も、彼女の孤立を物語っていて、
異様な光景にさえ映るほどでした…。
まぁ、題材が題材なので、生きていく上では”仕事”は避けては通れないし、
いずれ描かれるんじゃないかとはうっすら想定していたものの、
通常とは離れた内容だったので、今回のエピソードは”現実”を伝えるには
かなり勇気のいるものだったと思います。
でも、この手の内容になると、最終的には上手く行くんですが、
「スピード重視の職場で働くのは向いていないんじゃ…」とか、
「レンタルショップはガラ空きだし、森生と一緒にそこで働いた方が…」とか
何かを妥協する方向には寄らない所に好感が持てました。
かつ、ユキコの直向きさが指導係の紅林(吉住)の心を動かし、
従業員たちもやがて親のような眼差しで見守るようになり、
さらには、面接官が常連でポテトを食べてくれたというほっこりするオチも用意してくれる…
という本作らしいファンタジーさも忘れません。
「〜なんじゃ…」と悪い方向に考える事が”偏見”に繋がるし、
環境がどんなに変わっても、それを受け入れて変化する大切さを
学べた内容に仕上がっていた気がします。
いやぁ、凄いですね。今の所、どの話も期待以上です。
あとはハチ子(生見愛瑠)の嫉妬心(?)が拗れてこなければ良いですが…どうかな?
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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