ブルーピリオド13話のネタバレを掲載しています。13話では、コンクールで1位を取る実力者の桑名だったが、とある苦悩を抱えていたことが明らかになる。が、八虎の言葉で桑名も少し楽になっていく!?ブルーピリオド13話の内容を知りたい方はご覧ください。
ブルーピリオド13話のネタバレ
矢口の「最高の絵」を目指さなきゃね
桑名は「お姉ちゃんが現役主席合格って聞いたとき、「オメデトウ」と「余計なことすんじゃねー」、そんなカンジ」と笑顔で感じていた。
1月18日。センター試験が行われていた。
八虎が「やっと学科試験が終わった」「1次試験まであと1ヶ月と少し」と考えていると、「やっぱウマー」とテンションが上がっている桑名を見つける。
桑名は知り合いと一緒にいた。
桑名たちを見た八虎の友達が「ギャルじゃん」「あっ、でもよかったわー、美術予備校ってもっとクラ〜イのかと思ってたけど意外と明るいんだなー」と伝えるが、実際予備校の雰囲気はどんよりしていた。
八虎が「今日から4時間だった授業時間が1日12時間になった」「アトリエの空気クッソ悪ぃ〜、気がする」と感じていると、大葉は「へー、ヤバイねー」「あっ、オハヨー」「ねーねー、サメって瞼があるって知ってた?」とものすごいハイテンションで教室に入ってきた。
八虎が「冬休み、画材いろいろ使ってみて白黒のデッサンにも「イロ」が増えた」「表現できる幅が広がった」「この調子で油絵の「イロ」も」と前のめりになっていると、大葉が「今日から素描中心に1日2枚描きまーす」と伝えていった。「素描中心ってことは油絵はあと数枚ってことですか?」と聞かれると、大葉は「そ」「まー、1次と2次の間が10日空いてるから油絵はそこで集中的にね」と告げる。八虎が「でも、ソレせっかく1次受かっても2次が」とツッコもうとするが、大葉は「矢口、自分の絵と好きな絵を写メして」「そしたら白黒に変換して」「良い絵ってさ、油絵(カラー)でも白黒に変換しても綺麗なのよ」「素描の上達は油絵の上達につながるってこと」「ま、そもそも「対応力」とか「表現力」はどちらにも共通してるしね」「一枚一枚トライしてこ〜」「じゃ、課題文配るよー」と伝えていった。
八虎が「先生の言うことも一理ある」「でもやっぱリスキーすぎるだろ、このタイミングで油絵やらないって」「この中で油絵のスタイルが固まってんのは桑名さんくらい」「いや、わかってる」「現役生は時間がないんだ」「うすうす気づいてたけど藝大の油画専攻はデッサンはできる前提、その上で自分の表現ができてるかどうかを見るわけだ」「浪人生はある程度技術がある合否の分かれ目は精神的な部分だろーな」「でも、現役生の技術力は合格水準ギリギリ」「つまり、目の前の1次試験に全部をかけなきゃいけない」「受かってない受験生をライバルに設定したって意味ねーよな」「かといって画家は遠すぎる」「なら、とりあえず合格作品がライバルだ」と合格作品の前に立っていた。
八虎が「んー、かっこいい」「合格作品って作風関係なくかっこいんだよなー」「なんだろう、明暗の差?」「いや、なんかもっと引き込まれるような」と考えていると、「あれあれあれ」「お姉ちゃんの絵だー」と桑名が声をかけてくる。
八虎が「桑名さん」「お姉さんって現役首席とった人だっけ?」と尋ねると、桑名は「私の絵だと思ったでしょ、ソレ」「ちょー言われるから、姉妹だとどうしても似るんだよねー」「そっちは矢口の?超良くなったよねー」「あ、上からじゃないよ、伸び幅でいえば予備校一じゃない?」「枚数の力を感じるわー」と褒め、八虎は「いや、1位の人に言われたくねー」「俺なんか一生1位なんて取れねーもん」と返す。八虎が「よくココいんの?」と聞くと、桑名は「くるよ」「落ち込んでる人見ると、アタシはまだ大丈夫って思えるじゃん?」「つってね、性格わっる」と答えた。
八虎が「いや、気持ちはわかるけど」と言うと、桑名は「マジか」と言い、八虎は「桑名さんが思ってるのが意外つーか」「あーと」「コーカロリーありがとね」と伝えその場を後にしていった。
八虎が面接室に向かうと大葉が「タラバガニってカニの仲間じゃないって知ってる?」「その話は置いといて、合格作品と比べたか〜、ふんふん」と八虎の話を聞く。八虎が「合格作品って作風に関係なく妙にかっこいいんスよね」「俺もここまでかっこよく引き上げたいっつーか」と相談すると、大葉は「ねえ矢口、まだやれる?」と問うていく。
八虎が「「やれる」って描けるってこよだよな、まじか」「いや、確かに時間がないなら数の力に頼るしかない」「でも、帰宅から就寝まで2時間、家帰ってからもう1枚くらいいけるのか?」「やるしかないか」と決断し「やれます」と答えると、大葉は「よく言った」「ほんじゃ、B6のクロッキー帳に◯と△だけで一番カッコイイ構図をたくさん描いてみて〜」「電車乗ってる間とかにやれるかな?」と伝えた。
八虎が「あーなんだ、思ってたよりカンタン」と口にすると、大葉は「カンタン?」「いいね〜、何事もそういうハードルの低さが大事よね〜」「矢口さ、描いてるときまた似たような構図になったなあって思うことない?」と質問する。八虎が「あっ、あります」と答えると、大葉は「それはね、構図の引き出しが少ないからよ」「矢口がエスキースやってないとは思わないわ」「でも、課題っていう緊張の中で手はどうしても慣れた動きになっちゃうの」「だから、構図の基本である△◯□×Sみたいな幾何学形態の組み合わせて描いてみる」「最初の10個はすんなり出るかもね」「でも、それ以降は普段自分が描かない構図だったりする」「自然と構図の引き出しが増えるわよ」と伝えていった。八虎が「いや、ちょっと待ってください」「俺、合格サヒンとの違いを聞いたのに」と返すと、大葉は「だって意味ないんだもーん」「他の作品を把握するのは良いことだけど、比較しすぎるのは危険なの、意味わかる?」「1位の絵じゃなくて、矢口の「最高の絵」を目指さなきゃね」と伝えてあげた。
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受験なんて正気の沙汰じゃない
桑名の姉が「マ〜キ〜」と絡んでいくと、桑名は「うるせー」「受験中の楽しみK-POPだけなんだからー」とうっとおしがる。
すると、姉がコンサートのチケットをチラつかせ「受験マジきついよねー」「しかもうち家族全員藝大出だしプレッシャーやばいっしょ」「まーさ、アタシが首席だったとか気にしないでマキはマキの」と伝えようとすると、桑名は「気にしてるなんて、言ったっけ?アタシ」と笑顔で返すが明らかに癇に障っている様子だった。
姉が「んな怒んなよ」と言うと、誰かから電話がかかってきており、相手を見ると桑名はかなり驚いていた。
八虎が気合いで目を覚ましていく。
「ね、みい」「ちゃんと寝てんだけどなー」「あー、1日でいいから好きなだけ寝てえ」と感じながらも電車の中で大葉からの課題を真面目に取り組んでいた。
八虎が「隙間時間でいろんな構図練習してみたり、いろいろやってみて、面白いと思える構図が増えた気がする」「こういうのすると自分がいかに手癖でやってたかわかるなー、ハズ」「前にも増してアトリエがヤバイ」「仕方ないか」「1日に何時間も蛍光灯の下で密室で正解のない課題を描き続ける孤独」とアトリエ内の異様な雰囲気に嫌になり外に出ると、またしても桑名と遭遇した。
八虎が「珍しいじゃん」と言うと、桑名は「何が?」と返す。八虎が「今日は何も食べないんだ」と言うと、桑名は「いる?」とやはり食料を出してきた。
桑名が「食べないと受からないよ」と言うと、八虎が「大げさな」と返すが、桑名は「大げさじゃないよ」「矢口覚えてる?センターのときにいた黒髪の子」「入院しちゃった、睡眠不足と摂食障害」「今年は受験ムリだって」「なんでかなあ、頑張ってたんだけどね、いや頑張りすぎたのかな」「私サイテーだわ」「弱っていく友達を見てメンタル保ってたんだもんね」「まあ、ここにいる時点で私も同じように見られてるのかもしれないけどね」と打ち明ける。
八虎が「桑名さんが追い詰めたわけじゃないんだろ?」「だったら桑名さんのせいじゃねーよ」「美大受験は孤独だし時間ないし正解ないし正気じゃねーよ」「でも、受験でメンタル落とすのは自分自身の問題だと思う」「ここにいる誰かが受かるのとここにいる誰かが落ちるのは関係ない」と伝えると、桑名は「矢口はいい絵を描くこと以外悩んだことないんだ?」「ねえ、ないの?」「描いてるとき、言われたことが足を引っ張ってくること」「あの人さえいなければ、もっと楽しく描けたのにって思うこと」と返すが、八虎は「俺、桑名さんの絵がお姉さんの絵に似てるなんて思ったことないけど」「だってあのとき、いや、意外すぎて何も言わなかっただけで」「まあ、俺の絵よりは近いとは思うけど、でも、桑名さんの絵ってもっと奥行きあるし」「なんかもっと透明感あるし」と伝えていった。
面談にて大葉が「桑名はねー、一人でずーっとお姉さんを意識してんのよ」「まあ、昔誰かに言われたのかもしれないけどね」「でも、実際戦略的なのはマキのほうよ」「桑名姉妹の絵の特徴はね、「額」なのよ」「キャンバスの四辺を意図的に囲うことによって「額」の効果を使ってるのよ、視線誘導の一つよ」「2人とも予備校に通ってたときその手法を先にやったのは実はマキの方なの」「まあ、この手法自体は珍しいものじゃないんだけどね」「でも、マキは早い段階から絵作りを意識してた」「ユキの絵は堂々としていたけどめちゃくちゃ上手いわけじゃなかったわ」「でも、なぜかマキがユキに敵わないと思ってんの」「1位をとっても、多分合格してもね」「「姉」じゃないのよ、あの子の本当の敵は」と伝え、それを聞いた八虎は「絵を描くって本当に一筋縄じゃいかないな」「でも、やっぱ桑名さんくっそうめ〜」と桑名の絵を見て感じていた。
桑名が「矢口もう帰り?」「こないだはヘンに愚痴っちゃってゴメンネー」「はい」「何が解決したわけでもないんだけどね、ちょっと元気出たよ」「矢口は強いねー」とお菓子を手渡し、八虎は「受験なんて正気の沙汰じゃない」「それはもちろん俺も例外じゃない」と感じており、右手に蕁麻疹が現れていた。
1次試験まであと1週間。
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Source: サブかる
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