ブルーピリオド12話のネタバレを掲載しています。12話では、コンクールの順位で自信を無くしてしまった八虎だったが、大葉から画材の見直しを提案される。そして、初詣で世田介に言われた言葉をきっかけに、八虎が新たな表現を身につけていく!?ブルーピリオド12話の内容を知りたい方はご覧ください。
ブルーピリオド12話のネタバレ
俺何様?
八虎が電話の相手が世田介であることに驚くと「なんで俺の番号知って」「あのときか」と気づき「ひさしぶり、今は別にってカンジ」「世田介くんはどう最近」と応答するが、即座に切られてしまう。
母親から「よた、どうだって?矢口くん」と聞かれると、世田介は「用事あるって」と答えていった。
八虎が「イタ電?」「はー、天才はずるいよな、低コストで上手くなる」「まあ、仕方ないか」「凡人の努力なんかたかがしれてるかもしんないし、頑張ればいいだけならいくらでも頑張るよ」「でも」と大葉の言葉を思い出してしまう。
八虎が「手抜いたわけじゃねーのにさ、あのときだって頑張って」「「大丈夫」「このノリで」「あのとき」「縁の絵のとき」「どういう風に描いてたっけ」」と制作時の自分を思い出し「自分のコピーしようとしてた?」と気づくと「は?俺何様?」「うわ、はっず」「はっずー」と恥ずかしくなり自分で自分をビンタしていく。
そこに風呂上がりの父親が入ってくると「おー、絵の練習か?すげー量だな」と感心するが、八虎は「全然だよ」「他の人よりできねーからやるしかねーの」と返していった。父親が「父さんなんか未だに会社で一番仕事できねーけどな」「でもお前、昔から時々すげー集中力発揮する奴だったし大丈夫だろ」「大丈夫だよ、お前は」「大丈夫」と伝え、八虎は「ありがと」と小さく感謝していた。
予備校に向かうと大葉が「明日から、東美は冬休みに入ります」「休みの間にしっかり疲れをとるんだよーといいたいけど、はい、冬休みの課題」「多いかな?」「45枚、試験までに描ける枚数よ」「冬休みの10日間に出した課題は5枚」「そして、1月の入試直前講習は休日を抜いて約30日」「1日1枚として約30枚」「その上、学科試験や私立受験日を入れるともっと削られるね」「あっ、ちなみに油彩とデッサン合わせた数だからね、コレ」「あと45枚で受かりにいくんだよー」と説明していくと、八虎は「先生、冬休みの課題、あと10個出してもらっていいですか?」「5時間で1枚描けば1日3枚描けるし」と申し出、大葉は「もちろん、面接のときまでに用意しておくねー」と了承した。大葉が「じゃあ、今日の課題いっちゃおうか」「ところで今日はなんの日だっけ?」とケーキを振る舞うと、桑名は「木炭で描きなさい」と課題文が出されていることに気づく。
生徒が「なんで食べ物のときに木炭デッサンなんて描かすの」と嘆くと、八虎も「木炭ってこすって定着させないと鼻息で吹き飛ぶもんな」と言う。
八虎が「ショートケーキか」「美味いよなあ、ショートケーキ」「スポンジと生クリームだけだと甘くて単調なんだけど、そこに苺が加わることでいくらでもいける」「や、味だけじゃない」「白いクリームの上に大きな苺の赤」「そんなで中にも小粒の赤がまばらにある」「まるで「主役と「視線誘導」」」「にしてもクリスマスってショートケーキが定番すぎるよな」「いくら日本人が保守的だとしても他に理由がありそうだけど」「思い出した、前にテレビかなんかで紅白カラーがショートケーキの人気のヒミツだって言ってたな」「評価されるものはいくつも強みがある」「前に先生が「武器が少ない人は武器が多い人には勝てない」って言ってたけど、俺も武器が欲しい」「もうすこし「色」のこと考えてみよう」と考え大葉に相談するが、大葉から「色はやめたほうがいいかもねー」「色って習得が難しいのよー、でも武器探すのはサンセー」「そもそも1次受からないと色出てこないしね」「それに矢口特別色に興味があるワケでもなさそうだし」「矢口、画材の扱い見直してみたら?」とアドバイスされる。
八虎が「キャンバス切ったり指で描くのってかっこいいスけど、俺の作品そんなハデなタイプじゃないし」と躊躇っていると、大葉は「え?」「あー、違う違う」「あ、いい作品があるわ」「矢口、この絵の白い部分何で描いてあると思う?」と尋ねる。
八虎が「消しゴム?にしてはやけにシャープだし、最初から抜いてる」と答えると、大葉は「正解は「カッターで削ってある」でした」「矢口、画材ってさ、ソレでしか出せないニュアンスが必ずあるのよ」「それが絵を描く道具じゃなくてもね」「矢口って初めて芯を長く出した鉛筆見たときびっくりしなかった?」「パンだって画材じゃないよね?」「木炭デッサンはパンも消し具としてつかう」「ガーゼ・ティッシュ・指・さっぴつ、全部ぼかしのニュアンスが違う」「画材は大事よ〜、絵画は二次元じゃない三次元なの」「藤田嗣治は面相筆の中に針を仕込んで繊細な線を引いた」「フランシス・ベーコンはキャンバスの裏地に絵を描いた」「みんな自分の表現に合う絵肌(マチュール)を作ってる」「そんで逆に、画材の扱いを変えると表現の幅もすげー広がるよ」と伝えた。
八虎が「画材か、ちゃんと考えたことなかったな」と考えながら「なんか発明ってカンジすね」と言うと、大葉は「そう」「はい、冬休みの追加課題」と課題を出していく。八虎が「ありがとうござ、アレ?」「5つしか追加されてないすけど」と気づくと、大葉は「画材の発目のためには実験が必要よ」「枚数こなすのも大事だけど冬休みは実験と挑戦に注力して」「あとね、正月くらいちゃんと休みな」「じゃ、よいお年を」と伝えていった。
大晦日、八虎の母親が「なんで大晦日にカーテン壊れんのよ」「あれ?チャコペンどこ?」「あ〜、やっくんか」「家んん中のもん持ってって何やってんだか」とぼやくと、八虎は部屋で「おおお」「すげー、ローラーって、こんなに綺麗に木炭乗せれんだ」「定着もいいしこするより断然均一」「母さんから借りたこのチャコペンもいいな、柔らかいのに粗い描き味」「でも、いろいろできるのわかったけどそれをどう絵に活かせばいいんだ?」と様々な画材を試していた。
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この天才にとって俺は特別なんだ
純田が八虎に電話にかけるが電話に出ず、「忙しいんだろ、とりあえず先行ってよーぜ」「でも、正月くらい休ませてやんねーと」と話していた。
すると、八虎から折り返しの電話がかかってきて「わり、今年年越しムリかも」「途中から参加するよ」と伝えられ、八虎は世田介と一緒にいた。
世田介と一緒にいる八虎が「いや、何この展開」と1時間前の出来事を振り返る。世田介から電話がかかってきた八虎が「またイタ電かな」と考えながらも電話を取ると、「矢口さん初詣いかない?今から」と誘われていた。
八虎が「で、本当にいるとは思わないじゃん」「正直、もうちょい家で描いてたかったけど」と考えながら「誘ってくれてありがとね」と伝えると、世田介は「別に、本当に来ると思ってなかったし」と返し、八虎は「どうして俺はいつもいつも、マゾか」とへこんでいた。八虎が「この坂だけで1000人?」「てことはこのうち50人が藝大合格って感じか」「来年はお世話になりたくねーなあ」と話を振るが世田介は無反応で、「おーい、なんか反応して」と考えていると、突如世田介が「こないだはごめん、電話」と謝ってくる。
八虎が驚くと世田介が「そっ、そんなに驚かなくてもいいだろ」「母さんに正月くらい外に行けって言われて友達いないからって言ったら」「だから、断られるとこ見せれば納得すると思って電話した、友達の多い矢口さんに」「アドレス帳、両親と橋田と矢口さんしかいないから」「巻き込んでゴメンね」と謝り、八虎は「は?」「あー、切ったことじゃなくてかけたこと謝ってんの?」と愕然としていた。
八虎が「まあいっか、大晦日くらい穏やかに」と考えながら「でも、電話はふつーにかけてよ、友達じゃん」と言うが、世田介は「友達ではないだろ」とぶっきらぼうに返す。八虎が「じゃあ、なんで今日も呼んだの?」と聞くが、世田介は「言いたくない」と素っ気なく返した。八虎が「来なきゃよかった、なーんて思いながら年越ししたくねー」「どうせ嫌な思いすんならなんか得てから帰らないと」と考えながら辺りを見渡すと、「ビニール素材はH系の硬い鉛筆で、ハイライトはカッターと消しゴムの2本使いで」「錆の部分だけマステで覆ってローラーで均一にグレーを乗せたあと、錆は8Bを寝かせて使って、ペンキのマットさと錆のささくれ感を対比させてみようか」「錆って絵としてみるとかっこいいな」「まさか錆をかっこいいなんて思う日がくるとは」「絵を描いてたあら気づいたかっこよさだ」「でも、描いてるだけじゃ気づけなかったかっこよさ」「かっこいいもんは世界に無限にある、俺がそれに気づけなかっただけなんだ」と感じていた。
八虎が「ねえ、世田介くんってなんで俺のこと苦手なの?」「俺けっこーマジメに美術やってるつもりだけど」と聞くと、世田介は「強いて言えばそういうところ」「矢口さんにはわからないと思うよ、なんでも持ってる人には」「俺には美術しかないから」と答える。八虎が「俺さ、美術やって世田介くんと知り合えて嬉しいよ」「でも、多分美術やってない方が好きだった」「できる人好きだしね」「俺、美術やってきたから世田介くんのこと好きだし、腹ん中煮えくり返りそうなくらい嫌なんだわ」と告げる。
世田介が「は?こわ」とドン引きしていると、八虎は「えっ、いや引かないで」「えーっと羨ましいみたいなヤツで」「新年早々嫌な気持ちにさせたらゴメン」と謝る。世田介が「俺は基本的に他人に興味ないから」「でも、俺も矢口さん見てるとイライラするよ」と告げると、八虎は「ま、マジで」「えっ、めっちゃ嬉しいだけど」「ありがとう、元気でたわ」とめちゃめちゃ喜んでいた。
なぜか喜んでいる八虎を見て世田介が「矢口さんって変わった人だったんだな」と言うと、八虎は「やば、マジで嬉しい」「俺はただの人だ」「でも、この天才にとって俺は特別なんだ」「ああ、頑張ろう」と喜ぶを爆発させていた。
始発が出ている時間だったので世田介と解散し、八虎は純田の家にやって来るが着くや否や速攻で眠ってしまった。
年明けの予備校で大葉が「あけましておめでとう」「休んだ?遊んだ?課題はやった?」と聞くと、生徒たちに「遊んだ」「休みすぎた」と返され、大葉は「えー、おいおい」「ま、毎年こんなもんだけどね」「強制力のない制作はよっぽど自制心がないと」と感じていた。そこに大荷物の八虎が教室に入ってき、大葉は「すごいね」「まだ画材に振り回されてるやつもあるけどいろいろ挑戦したね」「これなんか絵に可能性感じるよ」「どうやったの?このザラザラ感」と感心していた。
八虎が「チャコペンです」「母さんの借りたんですけど、裁縫用だからこすって消えにくいんですよね」「画材って不思議っすね」「苦手だったモチーフとかも画材変えてみると「あれ?」ってくらいすんなり描けたりして」「俺が想像してた以上のとこまでひっぱっていってくれるみたいな?」「絵の限界、勝手に決めてたんだなって思いました」と答えると、大葉は「ほんっと矢口ってなんなのかしら」と驚きを見せながら「でも、それに気付けるのは枚数こなした奴だけよ」「あと1ヶ月半」「泣いても笑ってもあと1ヶ月半で全てが終わるわ」「ラストスパート、頑張りましょう」と告げていった。
初詣の時のホームで、八虎が「どっちが受かってもどっちも受からなくても来年もまた初詣行こうよ」と言うと、世田介は「覚えてたらね」と返していた。
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Source: サブかる
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