燕は戻ってこない 2話 感想|将軍的発想の基が怖面白い…

ドラマ

 

 

回想の多さがちょっと気になりましたね。

理紀(石橋静河)の実家帰省のエピソードに、草桶夫婦が一線を超えるエピソードに、

さらには、理紀が5年前に勤めていたコインランドリーで出会った日高(戸次重幸)と

ラブホに行くエピソードから、男性とやった時のエピソードまで…

ここまで「過去」が描かれるとは、思ってもみなかったです。

 

何度か書いていますが、過去の話に尺を多く取ると

現在進行形で進んでいる話の流れが遮られているような感じがして、

早く先の話が見たいと、もどかしい気持ちにさせられてしまうのです。

で…なんで私が「回想を盛り込む事」を好意的に捉えられないのか改めて考えてみたら…

登場人物の”物語”ではなく、視聴者に「そんな事があったんだ〜」と思わせる

“設定”を描いているに過ぎないから…というのもあるのかもしれません。

最近は(というか今期も)、台詞で済ませれば良いような事まで

わざわざ映像化するドラマもよく見かけますからね。

 

まぁ、本作はまだ2話の段階ですし、今回の終盤にあったように、

代理母の契約で理紀と草桶夫婦が出会ってからが本格的なスタートにはなるでしょうから、

上記のドラマのように、時間軸の行き来を頻繁に行う形で

「過去をじっくり見せて、物語を描いている錯覚を与える」作品にはならないと思いますが。

とにかく、回想で掘り下げるよりも「現在」の話を見たいし、

進めて欲しいな…と願ってます。

せめて、初回の序盤のシーンからプランテに入るまでをチラ見せしてから、

あとは時系列に沿って、叔母の佳子(富田靖子)の発言に影響を受け実家を出て、

今の職場で紆余曲折あって、テル(伊藤万理華)から紹介される…

という流れで描いても良かったのかも?

 

とは言え、気になった所はそこだけで、今回も全体的に興味深く見られました。

基(稲垣吾郎)は前回の感想でも、イマイチ妻を思いやれていない旨を書いていましたが、

どことなく漂う冷淡な印象が、今回で顕著になったと言いますか。

何と言うか…戦国時代の将軍的発想なんですよねぇ。

とにかく自分の遺伝子を残したい。

自分と同じバレエの血を引いていなければ、子供を産む事自体にも意味がない。

これ、「2人の子供を作りたい」じゃなくて、

将軍の跡取りを残すために子作りしているのと同じような気がするんです(汗)

「自分のDNA」にこだわる彼の姿からは、悠子(内田有紀)への想いは一切感じられなくて。

現代では子供を作る選択を取らない夫婦もいるだけに、

こんな考えの人もいるのかとゾワっとさせられました…。

 

子供の話をする時に、卵を割って調理をし始める基。

テルも同じく、卵子の話をしながら彼氏の作ってくれた目玉焼きを食べる。

2人にとって「子供を作る事」は何も特別なものではなくて、

日常で当たり前のように使われている卵と同等の認識でいるんだな…

というのが分かる比喩表現は、今回も鋭い切り口でしたね。

 

代理母の契約を交わすであろう次回から、物語が前進する事を期待しております。

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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