春になったら 3話 感想|ドンマイドンマイ…どころではなくなった結婚話

ドラマ

 

 

俳優・木梨憲武さん、本っ当に良いな……とつくづく感じた回。

ご本人は俳優業にも力を入れる事をあまり重視されていなかったのか

出演本数は少ないんですが、勿体ないと勝手に思うと同時に、

もっと早くから木梨さんの演技をお見かけしたかったと思ってしまったのでした。

 

印象的だった所は2つあって、

まず1つ目は、雅彦(木梨憲武)の「死ぬまでにやりたい事リスト」の1つを

叶えるべく行った遊園地で、瞳(奈緒)の作ってくれたお弁当を食べるシーン。

瞳に「どう?お父さん」と聞かれて、

少し間を空けて、瞳にチラッと視線をやり「うん…美味しい」と返してからもう一回、

何度も頷きながら「美味しい」と言って二口目を頬張るくだりがあったんですけど、

そこがお父さんっぽいなぁと言いますか。

娘の前では素直になりきれないお父さんの性格が滲み出ていたんですよね。

 

お父さんには、体に良いセンブリ茶を用意。

朝からゴソゴソしてるな〜と思っていたら、食事療法のメニューで作られたお弁当だった。

しかも、何品もぎっしりと。

自分のためにかなりの時間を費やして、慣れないながらも作ってくれて悪いな…

でも、自分をそれだけ大事に想っていてくれているんだな…みたいな。

口には決して出さないけど、最初は申し訳なさから始まって、

食べながらしみじみ娘に感謝したくなるかのような

緩やかな表情の変化がリアルで、見入ってしまいました。

 

2つ目は、妻・佳乃(森カンナ)の前で、娘と一緒に遊園地に行けた旨を報告するシーンです。

回想では、瞳が子供の時は、本来遊園地に行こうと約束していたはずが

自分が急遽仕事が入ってしまったために断らざるを得なくて、

いつか埋め合わせをしようとその日を待つものの、いざ余裕になった時にはもう遅くて、

高校生の娘は反抗期になってしまっていた事が描かれていて。

土日休みが関係のない親は、きっとこんな経験を

しょっちゅうしているんだろうなというのが想像出来ます。

 

環境や状況、年齢の変化によって、

子供の想いや親の想いに徐々にすれ違いが生まれるのはよくある事で、

1つの約束を叶えるって中々難しいと思うんです。

「親とどこかに遊びに行く」は、小学生くらいまでだったら”楽しい”出来事になるけど、

大人になればなるほど、そのうち”恥ずかしい”出来事に変わってしまいがち。

それが遊園地となると…賞味期限は特に短いのかもしれません。

「…やっと一緒に行けたよ、佳乃」

若干笑みを浮かべて、ぶわっと出てきそうな感情を抑えるように妻に話すその姿に、

私も心から、ああ、叶えられて良かったねぇ…と安堵させられました。

 

瞳が妊婦の娘・凛(泉谷星奈)に、ママの事を応援してあげて欲しい

(出産に立ち会って欲しい)とお願いした件については、

母親本人が望んでいたから…っていうのもそうなんですけど。

その切実な気持ちはきっと、自分は幼い頃に母を亡くしていて、

家族3人で十分には過ごせなかった後悔の念があるからこそ、

後で”思い出”としてみんなで楽しく振り返れるように、

出来るだけ家族の時間を作って、少しでも悔いのない幸せな生活を送って欲しい…

そんな想いからきていたんじゃないかと想像します。

 

そして、姫野家での出産に背中を押されて、

やっぱり私もお父さんとの時間を大事にしたい!と考えるようになった瞳。

遊園地での写真は、もはや家族写真みたいな感じで微笑ましかったですけど、

帰り道で1人ぽつぽつ歩く父の姿を見ちゃうとね…

このままいなくなってしまいそうな不安が過るのも分かります。

 

結局、あれだけ押し通そうとしてた一馬(濱田岳)との結婚話は保留に。

ドンマイドンマイ!どころじゃなくなっちゃいましたけど(汗)

でも、そうなると雅彦の生きようとする意欲も減ってしまうんじゃないでしょうか。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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