確か、私が初めて仲間由紀恵さんをちゃんと認識したのは「ごくせん」のヤンクミで、
その後しばらくの役も含めて、明るくたくましいイメージがあったんですけど、
「美しい隣人」でマイヤーを演じてからは、すっかり怖い役が定着していったんですよね。
でも、本作の治済を見ていると、そんな役が多く回ってくるのも頷けるほどで、
経験値をものにして堂々とされていると言いますか…。
特に印象に残ったのは、序盤で武女(佐藤江梨子)に「の。」と投げかけるシーンで、
たった1文字だけなのに、この人に逆らったら、この人の機嫌を損ねる行為をしたら殺される…
という恐怖と威圧感がビシバシと伝わってくるようでした。
もちろん、架空の人物を演じる上で、
役になりきって怒りの感情を露わに出来るのも凄い事ではあるんですが。
普通に話しているだけなのになぜか怖い…みたいな
怨念や威厳といった違う感情を覗かせる演技も、
相当実力が高くないと難しいよなぁと思わされる訳です。
孫や側近を死に追いやっていたのも、人が苦しんでいる様を見るのが楽しかったから。
この理由もとっても恐ろしかった。もう、サイコパス以外の言葉が見つかりません(笑)
でも…男性に対して強い偏見を持っているかのような発言は気になりましたね。
(家斉に言った「男は乱暴と種付けしか出来ない〜」など)
行為自体に同情は出来なくても、きっかけを想像しがたいほどではなくても、
治済がなぜ今の性格になったのか?その背景を知りたい気持ちにはさせられました。
あともう1つ思ったのは…本編とはズレた話である事は重々承知しながら書くんですけど、
某反省会タグとか、芸能人への誹謗中傷とか、
相手を叩いたり蔑んだりする事で快楽を得る人の心境って
きっとあんな感じなんだろうなぁ…と。
本人の前でやっているかやっていないかで違いはありますが、大体は同じですよね。
あの描写には、現代へのさり気ない皮肉も込められているように受け取りました。
以前、SNSの呟きで見かけたんですけど、
ネガティブな発言を繰り返していると癖になるそうで…
私も感想を書く際は、悪口にならないよう心がけているつもりです。
…ドラマの内容から本当に逸れてきているので、軌道修正するとして(笑)
治済の独裁政権が加速している一方で、水面下では黒木(玉置玲央)たちによる
人痘接種にまつわる情報収集の動きが。
家斉も、人痘接種を復活させて欲しいと頭を下げに来ました。
まぁ…青沼(村雨辰剛)が処刑され、蘭学に携わった者は皆過酷な運命に遭った今、
何を今更…が先行してしまうのも仕方ないでしょう。
治済の本性に気づいた家斉がどんな動きを見せるのか?
治済をやり込める時が来るのかどうか?次回も楽しみです。
そうそう、最後に余談ですが…
定信(安達祐実)が意次(松下奈緒)の事を認めていたくだりには
ちょっとグッときましたね。
治済の策略で、意次を憎き相手だと思い込んでいた時期もあっただけに、
年月を経ていろいろ人生経験を積んで、多彩な考えが出来るようになったのだと
思わされるシーンでした。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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