ある日ふと本作の視聴率を調べてみたら、
2話以降は5%も取れていないとの事で意外だったんですけど…
題材的にやっぱりお堅いイメージが先行しちゃうのと、
主人公のキャラクターで好き嫌いが分かれやすいのと、
あとは…同じ水曜ドラマなら、裏の方が気楽に見られるのが関係しているんでしょうかね。
しかし、ここまで見てきて、回によって内容の質にムラはあるものの、
“エンタメ”として学べて楽しい作品に着実に仕上がっているんですよねぇ。
それに何だかんだで、一社内で物語を展開していくという構成が
連続ドラマならではの醍醐味を生んでいると思うんです。
一概に「特許」とは言っても、今回のような死蔵特許やパテントトロールとか、
分割出願とか、意味合いが全く違う関連用語がたくさんあって、
専門分野でなければ案外知らない。
だから、1つの軸を定めた方が「様々な特許問題に立ち向かう月夜野ドリンク」で
対立構造も見やすくなれば、回を重ねるごとに視聴者も
健気に頑張る登場人物への応援の気持ちが強くなって、
そこが本作の面白さに繋がっているんですね。
今回の内容については…先ほど挙げた用語2つに加え「先行文献」も出てきて
やや情報過多で終わりそうなのを、
勧善懲悪というキャッチーで馴染みやすい話にまとめ上げていた所に
作り手の工夫を感じさせました。
そして、7話の段階で、珍しく1話完結で終わらせなかったのも上手いタイミングだったなぁと。
簡単に言えば、ちょっとしたRPGなんですよね。
7話までともなれば、特許に関する知識や興味を持ちつつある視聴者も多い訳で、
ある程度学んだ上で”強敵(中ボス?)”を登場させる事で
いよいよクライマックスが近づいてきている実感も湧きますし、
同じく力をつけてきた知財部の面々が、強敵を相手にどう戦うのか?という
新たな盛り上がりどころも出てきます。
青山製薬堂にまつわるエピソードも、ほのかな人情味があって良かったです。
特許を出願していれば、その出願した本人がもう亡くなっていたとしても、
本人が時間をかけて大切にしてきた発明やこだわりは
今も商品の中で生き続けている事だってある…
妻も含めて、2人の想いを汲み取ってくれる北夜野ドリンクの人たちの優しさに
今回もほっこりさせられました。
現実世界では中々そうは行かないだけに…ね。
特許が絡んだ内容が何話か続く本作ですが、
勧善懲悪で見せたり、優しいオチに持ってきたり、若者成長記仕立てにしたりと、
マンネリ感を覚えさせないのも、よく出来ていると思います。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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