騰大将軍に連れられて信は韓の王都に向かいます。
目的は始皇帝に史実では嬴政に影響を与えた韓非子を連れ出すことです。
しかし、その時に韓の王都を知ることで後に起こる韓との戦いに備える意味があります。
史実では騰が韓を滅ぼしますが、そもそも韓出身の騰なのでキングダムと史実では意味合いが随分異なります。
そして韓を攻めるのはもう少し後の話。
よってここで見た韓の様子が秦国の予想外のものであるということもあるでしょう。
もしくは「騰が韓の出身であった」ということが発覚するような場面が用意されている可能性もありそうです。
韓の王都には何があるのか
韓の王都である新鄭(しんてい)に視察に向かった信。
そこで何を見ることになるのか。
戦国七雄では最も小国であり、合従軍の時には毒という特殊な方法で張唐の命をもぎ取った成恢の軍が印象的でした。
運悪く桓騎との対峙によって作戦負けした成恢ではありましたが、桓騎以外が相手だった場合はどうなっていたか分かりません。
軍力の規模も少ないでしょうから、だからこその秘策というか少数でも戦えるような軍の編成をしていそうです。
そういった部分も見ておくことで今後起こる韓の侵攻戦を有利に進められることになるのでしょう。
ただし史実で騰が十万の兵力を率いて韓を攻め落とすのは宜安の戦いの三年後になります。
史実で言えば李斯が「まず韓を攻めろ」ということで、その進言に嬴政が従うところから始まります。
よってもとより趙の攻略が最初だった訳でもありません。
戦国七雄の中では最弱の国ですが、戦国七雄になりえた理由というものもあり、そういう意味では非常に優秀な国の一つだったのは言うまでもないでしょう。
そんな韓に何の秘密も無いというのは逆に違和感のあるところ。
信と騰がここで何を見るのかに注目です。
ただ単純に軍が強いというような国ではないだろうというのは容易に想像がつくもの。
史実でも武将の記述はほぼなく、現実には最弱で滅びかけの国にとどめを刺したというのが適当なのかもしれません。
韓にいるめぼしい武将とは
キングダムで登場した韓のめぼしい武将はいません。
戦闘のシーンという意味で見ても合従軍での毒軍である成恢の軍くらいしか記憶にないもの。
実のところ史実で見ると嬴政が中華統一に向けて乗り出した時点で韓は”滅亡の一歩手前”という状況にありました。
そもそもが国力の維持が苦しく、白起が行った長平の戦で北方を失った後は疲弊の一途。
弱小国に傑物がやってくることが無いというのも事実ですが、弱り切ったところを秦国に狙われたというのが現実です。
しかも史実では騰は元韓の出身なので、そういう意味ではキングダムでも“実は騰の故郷だった”なんて展開も用意されているのかもしれません。
「ひょっとしたら騰が裏切るなんてこともあるのか?」
そんな展開を読者に思わせなければ盛り上がりが難しい韓の侵攻戦になりそうです。
信と騰の視察でめぼしい武将が顔を見せることになるのか。
もし誰も見えないようなら、先述の通り”騰の史実”を用いた展開が繰り広げられるのかもしれません。
せめてそのくらいのことが無ければ、ここに面白味を見出すのは難しいもの。
原先生の手腕によって韓の侵略戦がどう面白くなるのかにも注目したいところですが、実際の戦闘はまだまだ先の話です。
(その前に秦国にとって大きすぎる戦が今から見ると翌年に待っています)
韓非子は自殺する
史実を見ると法家の天才とキングダムで評された韓非子は死にます。
彼は自殺することになります。
その謀略を仕掛けるのは李斯であり、言ってみれば真っ向から自分のテリトリーを荒らす可能性のある人物を抹殺したとも言えるものです。
キングダムでは騰たちが今使節団として向かっていますが、史実では秦国の侵攻を止める意味で自ら王族の韓非子を遣わせたものです。
王族の韓非子を遣わせたなんとか仲を取り持ってもらおうとしたってことです。
そのくらい疲弊していて、秦国の侵攻など抑えられるはずもありませんでした。
よってこのあたりも大きく変化していきますが、韓非子についてはどこかで死ぬことになるでしょう。
そしてその理由が李斯にあったと知った時、嬴政はそこで何を思うのかも注目したいところです。
少なくとも考え方の同調はあった嬴政です。
そこにきて李斯が謀略によって韓非子を殺したとなれば国内の状況は変化してしまうでしょう。
言ってみれば国内での情勢の悪化。
呂不韋とは違った形で浮き出てくる秦国の内政問題がまた浮上してくることになります。
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Source: マンガ好き.com
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