「今、僕たちがやるべき事は音楽に真摯に向き合う事、それ以外にないんです!」
朝陽(田中圭)のこの言葉、今回の内容を見ていて、本当それな…と思いましたよ(汗)
大舞台が控えているとなれば空気が引き締まるはずなのに、
な〜んか、ガチャガチャしているなぁ…と。
恋愛パートは今までは、登場人物の個性を引き出すためのサブエピソードとして
描く事に徹底していた印象で、
初音(門脇麦)がトラウマを克服出来てからは、
本題とケンカするくらいには強まってきている所に引っかかりも覚えるのですが。
他にも、スパイは誰で、なぜ接近したのか?を考察させる展開や、
印刷会社にも手を出して、観客にも被害を及ぼすという
もはや犯罪行為に等しい本宮(津田健次郎)の嫌がらせ行為と…
音楽には特段関係のない…
むしろ、ノイズになってしまっている要素を盛り込み過ぎな気がするんですね。
4話で「ヨーロッパだとオケと市民の距離が近い」という話もあったように、
本作ってそもそも、音楽には縁のない家族や友達を巻き込んでいく様子や
聞き馴染みのある選曲も含めて、
「音楽って楽しい」「クラシック音楽は決して敷居が高くない」を
描き続けている物語だったと思うんです。
いや…そこがおざなりになっているとは言いません。
例えば、朝陽が人を頼るようになったり、当初はやる気のなかった団員たちが
相手のプライベートまで自分事のように喜ぶ表情を見せていたり、
団員と関わりのある人が率先して観客を集めたりと、
“音楽に影響された人々”は確かに描かれました。
描かれてはいるんですけど…
何と言うか、どこで盛り上げるかの取捨選択を間違えているが故に、
本来の見所が薄まってしまっているって感じです。
そして、そこに因んでもう1つ気になったのは、
(主要人物のみではあるものの)団員が集まっての、谷岡家での打ち上げシーン。
仲間の絆を感じさせる、純粋に良いシーンではあったんですが…
だからこそ、今までの回でも、こういった大人数で本音を語らう姿が
もう少し挿入されていたら、より”変化”が伝わってきて良かったのかもしれません。
1対1で気持ちを共有する話か、1人1人の抱えている問題を取り上げて、
他の誰かが介入する形で解決へと向かう話が多かったのも、
今となってはちょっと勿体ないなぁと思えてなりませんでした。
あとは…一応既にトラウマは克服しているとは言え、
10年ぶりの”大舞台”での披露なのに、チャイコの演奏は前半カットしちゃうの!?なんて
視聴時は疑問に思ったのですが。
まぁこれは、最終回での最大の見せ場のためにとっておくのだと
ポジティブに捉える事にしておきました。
構造自体は王道で、ハッピーエンドにはなる可能性は高いでしょうから…
納得行く形で終われる事を願います。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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