鈴木伸之さん、最近は本当に役に恵まれてますねぇ。
不器用な男性を演じたら右に出る者はいない役者さんだと思っております。
本作の主人公もヤンキーって事で、
どこか可愛げがあって愛着の湧くキャラになるんだろうなぁ…と期待して
初回視聴を決めましたが、予想通り、そうなって行きそうです。
ぶっきらぼうだけど実は優しい一面も…という設定自体は、
近年増えつつある”ツンデレ“が主流のラブコメと同じ部類ではあります。
でも、本作の場合はちょっとだけ違っていて。
“ツンデレ“のギャップで魅せるとなると大抵は、
ツンツンツンツンツンツン…そして唐突のデレ…みたいに、
前半はとにかく相手側をドSキャラとして露骨に描きがちなんですが。
遼平(鈴木伸之)に関しては、
見た目やあまり聞き慣れない岐阜弁が怖いと感じさせるだけで
基本ずっと”良い人”なので、不快感を覚える事がないんです。
個人的には、最初の印象が最悪だと、それだけで視聴意欲は下がって、
後でイメージアップを図ったってもう無理だから…と若干冷めた目で見てしまうタイプなので、
初回から好感が持てるように描いていってくれたのには安心しました。
愛称が「パン子」の朋子役の内田理央さんも、
元々のおっとりした自由奔放な感じがしっくり来ています。
というか…2人とも変わり者で、何だか惹かれてしまうんですねぇ。
修理が終わるまでに時間がかかるから映画でも見てれば…以前に、
初対面の相手を自分の部屋に案内出来る、遼平の度量の大きさも面白いですし、
図書カードとかRPGの住人とか、朋子の独特な感性も楽しい(笑)
遼平もそうですが、朋子の人柄が「仕事は安定、運命の出会いを夢見がちな女性」
ではないのも珍しい気がします。
上手い断り方が出来なくてついつい誘いに乗っかってしまうんだけれども、
バナナを全部食べたり、映画でくつろいだり、ご飯代でチャラにしてもらったり…
相手の優しさには思いっきり甘えるアンバランスさなんかは人間臭さがあって、
そこも共感出来るのでした。
「距離感の近さ」が今後強調されていって、
あざとい演出が増えないかどうかだけは気がかりではあるんですが、
とりあえず、初回は「2人をもっと知りたいし、恋模様を見てみたい」
という気持ちの方が勝ちましたね。
演出も、1つの場所を長回しで撮ったり、ロケーションによる”画的な美しさ”を優先させて
極端な引きの映像でメリハリをつけたりと、目を引くものになっていました。
登場人物の動機付けにも無理がなく、
朋子が普段行く店はこんな店じゃないと察したのは、
あの映画のくだりで人となりが分かったからなんだろうな…というのが理解出来るように
説明台詞を入れずに描かれていた辺り、
心情変化の速さにモヤモヤする事もないのかもしれません。
次回も視聴してみようと思います。
Source: りんころのひとりごと。
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