“感謝祭”という名の総集編ではなく、本当に感謝祭と呼ぶに相応しい内容でした。
形式はざっくり言うなら、座談会+メッセージ動画といった感じ。新情報の方が圧倒的に多い。
朝ドラや大河ドラマだったら、こういった形の特別番組は
年末か放送前にやる傾向にありますが、
プライム帯のドラマだと見かけた事がないんですよね。
つまり…それくらい、レアケースだったって事。
某フジもただの総集編じゃなくて、
裏側やインタビューも見られる構成だったら良いのにな…っていうのは置いといて(笑)
過去の作品でももしかしたら、本作と同じく評判が良くて、
ファンを喜ばせるために何かやろうよ!って働きかけがあったものの、
いわゆる”大人の事情”で実現までには至らなかった…
なんてケースもあるのかもしれませんけども。
(少し外れた話題をすると、「これは経費で落ちません!」の続編も
まだまだ心待ちにしているんですよ…!!)
でも、撮影場所となった居酒屋にチームが再集結したり、
朝ドラ絶賛撮影中の福原遥さんがメッセージ動画を残したりするなど、
皆さんそれぞれがスケジュールの合間を縫って出演されているのを見ると、
作り手側が「絶対に”形”としてお返ししたい!」と懸命になられるほど
世間の評判が良かったんだろうなぁ…と思います。
※ちなみに、ここからネタバレに入りますので、未視聴の方はご注意を!
いざ視聴してみると、単に、応援してくれた視聴者に向けての感謝祭かと思いきや、
原作者の方々から”チーム”へ、役者さんから役者さんへの感謝も込められていて…
原作実写化で、これだけ全方位で愛されていた作品も中々珍しかった気がします。
脚本家・根本ノンジさんや監督・川村泰祐さんがゲストとして来て下さって、
脚本を書く上で心がけている事、風のこだわりなど、いろんな裏話を聞けただけでも嬉しいのに、
まさか、原作に携われたお三方のコメントまでお聞き出来るとは…!
おまけに、実写に寄せたイラストも電波を通してお披露目。
個人的には、こういう、実写化された作品に原作者が直接関わるケースって
あんまりないイメージの方が強くて。
反応されていたとしても、ご本人がTwitterで呟かれて終わりか、
原作と大幅に設定が変えられている場合は、
意味深な発言を残されるかスルーか…なんですよね。
しかも、表向きのべた褒めコメントじゃなくて、
あくまでも”一視聴者”としての純粋かつ正直なコメント。だから重みがある。
これが、いかに作品の質が良かったかを物語っている証拠でしょう。
「頑張ろうと思える栄養ドリンクのようなドラマ」本当…仰る通りです。
「いかに作品の質を良くするか」で作り手側が実際に動いているのがよく分かる、
具体性のあるエピソードも語られました。
ほぼ実在する物件を扱っているとはびっくり。
監督全員でストーリーに見合った物件を100軒以上回るなんて、
マンションやアパートだらけの東京で想像してみたらもう…(汗)
内見シーンがあるならまだしも、とある地区の相場を事前に調べて、
じゃあそれに合わせた資料を作成しよう!で終わりじゃなんですね。
良い作品であればあるほど、目に見えない所で手間がかかっている説。
時代考証にも繋がってきますよね。
そんな裏側まで知らない視聴者の方が圧倒的に多く、見返りが少なくても、
作り込みに力を入れて下さるスタッフ…尊敬しかありません。
風のレパートリーも「風コレクション」として振り返ると、
こんなにバラエティ豊富だったんだ〜!と改めて知れて良いですね。
そして、同じく一覧を見てみて意外だったのは、ゲスト陣が中堅〜大御所揃いだった事。
旬な役者さんを起用するのもアリですが、
あえてそうしない選択をとると、何というか、
何年も何時間もかけて熟成された出汁やお酒にしかないような”味わい”が
物語から滲み出るもんなんですよねぇ。
1文1文がスッと心に入っていきました。
「クロサギ」は残念ながら見ておりませんが、あのお手紙だけでも
出会うべくして出会った、深い所で糸が結ばれた関係なんだろう…というのは察せられます。
実は、感謝祭に関しては感想を書くつもりはなかったんですが、
想像以上に充実した内容だったので、つい書いてしまいました(笑)
役者さん、スタッフ共々…本作に携われたチームの作品をまたお見かけしたいです。
それでは、今度こそ「へば!」(泣)
↓最終回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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