娘の友達ネタバレ42話と43話と44話【5巻】古都の過去回想で猫の自分と魚である母親のメタファー

マンガ

娘の友達42話と43話と44話のネタバレを含む考察となります。

本編ネタバレを含みますのでご注意下さい。
⇒未読の方は娘の友達5巻をご覧ください。

42話からの流れは部屋に入ってきた古都。

それに伴う過去の回想の話が出てきます。

女に近づいく娘の古都に対する母親のオンナとしての嫉妬に近い感情も描かれました。

メタファー(隠喩)で水槽の魚が母親、そして自由な猫が古都であると示している回想。

ズレ始めた親子の関係は徐々に今ある陰鬱な家庭像への序章を示しています。

【娘の友達42話】部屋を訪れた本間の本心

古都と部屋でキスをしてしまった市川晃介。

そこに突然訪れた本間です。

仕事の話を持ちかけて晃介の部屋で話している本間ではありますが、おそらくは擦れ違った高校生について気になっているのでしょう。

もしかしたらあの子じゃないのか。

それを確かめるために多少強引ながら部屋に訪れて仕事の話をしたのではないかと思えます。

またあの女子高生がいなくても「何を考えているのか」を確認したかったとも言えます。

娘の友達5巻 市川課長が何を考えているのか分からない本間

娘の友達5巻/萩原あさ美先生/講談社
市川課長が何を考えているのか分からない本間

隣の部屋に隠れていた古都ではありますが、本間としても風呂場で持っていたこの違和感を払拭できないままとなりました。

その後で一緒の布団で眠る市川晃介と古都。

ここで古都が水族館に通うようになった理由を話し始めます。

この過去回想が古都の内面に深く関わることになっていきそうです。

【娘の友達43話】父親と母親で水槽の魚の見え方が違う

過去の回想で母親と父親の水槽の魚に対しての意見が割れています。

古都が父親の傍で小さな水槽を見ている時、

こんな狭い世界に閉じ込められたまま一生を過ごすなんて惨め
-古都の父親-
(娘の友達43話)

その言葉を聞いて母親のもとへ。

母親は大きな水槽を見ながら「綺麗」と一言。

相対する二つの意見とも取れますが、言ってみれば母親は表層だけを見ている状況とも取れるでしょう。

どこかに自分自身の人生を重ねたとも考えられます。

あるプールの日に古都は広く大きな海を優雅に泳ぐ魚の気分になりました。

いつも言い合いが絶えない両親の関係に自分自身の自由を妄想の中でも感じたかったのだと言えます。

そしてそれが母親を救うことになるかもしれないとも思った可能性はあるでしょう。

【娘の友達44話】自由な猫を極端に嫌う母親

違う日の回想。

子猫を見つけた古都は自分のソフトクリームをあげます。

それを母親は「汚い」と注意。

この部分は別に問題ではありません。実際に猫の口は雑菌が多いので多くの親が同じことを言いそうなもの。

問題は子猫が向かった先にいた親猫の死骸。

この反応に古都はどこかで可哀想という気持ちが湧いているはず。

ただ母親は違いました。

あり得ない程に辛辣な、自由な猫を揶揄する、嫌悪感を見せます。

そんな動物、好き勝手に生きてるんだから死んだって自業自得よ
-古都の母親-
(娘の友達44話)

猫好きからしたら許せない一言でしょう。

母親は「猫」とも呼ばずに可哀想と思うこともなく、ただ単に自由の代償だと言っているのです。

【娘の友達44話】水槽の魚の母親と猫の古都

古都はその後で猫のもとに戻って死骸の猫を抱えます。

そこに現れる父親。

死んだ猫に何かしてあげたいという古都に連れ添って樹の下に埋めるのを手伝い手を合わせています。

これに父親は「偉いな」と一言。

本来あるべき生き物に対しての感覚は父親が一般的だと言えるでしょう。

しかし母親との違いに少なくとも古都は戸惑ったはずです。

自分は本当に正しいことをしているのかという疑問があったでしょう、それを救ってくれた父の一言

家に戻った古都はプールでの話を母親にしますが、興味は無さそう。

そして母親は古都の育ってきた胸元などを見ながら女を感じたのでしょう。

「あなたって猫にそっくり」と明らかに嫌悪感を露わにした存在を娘にあてがったのでした。

猫の古都と水槽の魚でいて、それを強引に「綺麗」というしかない母親というメタファー。

古都の内面が徐々に分離して、どちらの何を信じて、自分がどう生きればいいのかを理解しきれない状況になっています。

この内面を語るために水族館に通った理由として晃介に話した古都です。

これを聞いた晃介はどういった行動に出ていくのでしょうか

続きは娘の友達6巻に掲載されていますのでお見逃し無く。

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Source: マンガ好き.com

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