本作の放送までに「視聴リスト&期待度」の投稿が間に合わなかったので先に書いておくと…
今期はとりあえず2〜3本(うち1作品は新作ではないですが…)
最後まで感想を書く事を目標にしていて、その中の候補作に本作を入れていました。
理由は、人間の隠された内面に迫るという部分をどう描写するのかに興味があったのと、
単純に「TBSドラマの金10枠×サスペンス」にハズレはない!と信じているからです。
ただ、1つだけ不安要素もあって。それは、脚本家がいずみ吉紘さんである事。
ここ数年間の作品を挙げるとすると、「仰げば尊し(2016)」「トドメの接吻(2018)」
「集団左遷!!(2019)」「アリバイ崩し承ります(2020)」「インビジブル(2022)」
前期には「ACMA:GAME アクマゲーム」を執筆された脚本家です。
※なお、「アクマゲーム」に関しては未視聴。
いずみさんには申し訳ないですが…
個人的には、執筆された脚本が面白いと感じた試しがほとんどありません。
むしろ、リタイアした作品もあるくらい、微妙な印象が強いです(汗)
しかし、最近の作品は脚本の良し悪しが全てでもなくなってきているため、
先入観は良くないと思い、まっさらな気持ちで初回を見てみようと決心しました。
で、いざ視聴してみた感想としては、
物語にイマイチ入り込めない…といった感じでしょうか。
何と言うか、台詞が多かったんですよね。
初回で初期設定の紹介が必要だから多少は仕方ないとは言え、
序盤から少々難解な言葉や言い回しが続いて。
その上、BG株事件に、清家に、佐々木に、鈴木に、宇野に、迫田に…と
一気に新情報が出てくるために、
情報を整理するので精一杯と言うか、見ながらだんだん集中力が切れてしまいました。
初回で特に目を引いたのは、冒頭の道上の父・兼高(渡辺いっけい)が
車に轢かれて死ぬシーンくらいで、残念ながら、そのシーンと同等か超えるものはなし。
かろうじて、清家(櫻井翔)の「これからも、僕を見ていて下さいね」という意味深な発言や、
終盤で明らかになった、権力の二重構造がマトリョーシカとリンクしていきそうな点で
次回も興味を持って見続けようとは思えましたが、
少しでも物語について行けない部分が出てくると
その作品に惹かれなくなってしまうのが私なので…
このまま情報過多で小難しい展開が続くとなると、
感想執筆どころか、視聴継続も難しくなるかもしれません。
そして、難解に感じる描写に関してもう1つ気になったのが、
道上(水川あさみ)の目的がはっきりしていない所です。
初回で描かれたのはこの4つ。
・父の事で政治家を恨んでいるはずが、秘書に転身した鈴木(玉山鉄二)の謎
・「主体性がない」と言われ、鈴木との深い事情がありそうな清家の謎
・28年前に起こったBG株事件の真相
・兼高の死の真相
そう…要は一度に盛り込み過ぎなんですよね。
頭ではなんとなく理解していて、全ての事柄や人物がBG株事件に関係しているんだろう
というのは分かるんですが。
「道上が興味を抱こうとしている対象」が上記の4つで場面ごとにコロコロ変わるので、
結果的に話がフワフワして見え、
何を描こうとしているのかが分かりづらくなるんだと思います。
まぁ、主人公は4つ”全て”を知りたい…というのが目的にはなるんでしょうけど、
それは下手したら、最近のドラマでやりがちな「描くべき事を増やし過ぎたあまりに、
本来のコンセプトや設定からブレてしまい、散漫とした物語になる」
原因に繋がる気がします。
劇中には、主人公が真相を追求するモノローグや台詞が多く散りばめられているので、
印象操作のつもりで、何を一番知りたいのか?が視聴者に伝わるように
そこの微調整をしたら、本作の方向性も定まってくるのかもしれませんね。
ざっくり言うなら、面白くなりそうな要素はあるけどまだ分からない…に尽きますね。
しばらくは様子見です。
でも、政治界という小難しい題材を、延長をせず通常放送で描いた所は
良い判断だったと思います。
きっとここの尺をとるために延長したのだろう…
というのが明らかに分かるような描写があったら、物語が冗長気味になってしまいますからね。
Source: りんころのひとりごと。
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