トリリオンゲーム 4話 感想|トップに立つ者にしか分からない孤独と闇

ドラマ

 

 

以前のテイストに戻りましたね。

そして、いつもノリと勢いだけでやってきたハル(目黒蓮)から、

初めて闇めいたものを感じさせました。

楽天家だったり、コミュニケーション能力に長けていたり…という

ポジティブな部分は今まででも描かれていれど、

公式サイトにある「悪いことにもブレーキの利かない危険な男」の部分は

あまり掴めなかっただけに、今回でより主人公の魅力が増した気がします。

 

中でも、ハル、案外恐ろしい人なのかも知れない…と思わされたのは、

ガク(佐野勇斗)と社内で2人きりでいるラストシーンでした。

ハルが少し段差のある場所に立っていて、ガクを見上げる構図になっていたのです。

何気ないシーンなんですけどね。

でも、個人的には、彼が何を考えているのか全然分からなければ、

この先も一生同じ土俵に立てる事はないのだという

2人の関係性を物語っているようで、ちょっとゾクっとさせられたんですよね…。

 

このラストシーンがもたらす効果はもう1つあって。

こうして、彼の行動が「詐欺では?」を超えて完全に犯罪に値する事、

2人の友情(?)に亀裂が走るラストを盛り込んできたお陰で、

何となく話の腰を折っていた未来パートがようやく意味を成してきて、

今後また時間軸を行き来する事はあっても、見やすくなるんじゃないか

という期待が持てたのも良かったです。

 

前回の感想で書いた「役割分担」についても、

今回はハル・ガク・凛々(福本莉子)で明確になっていました。

ハルとガクについては、お互い別々に動くシーンも多かったが故に

個々で見せ場をしっかり設けていた印象がありました。

ガクが桜(原嘉孝)を説得するくだりは、彼でなければ成立出来なかったでしょう…。

自分を信じて着いて来てくれる者、自分の良さを認めてくれる者…

前回の話はハル以外の人物描写に物足りなさを感じたものの、

今までの2人、3人でのやり取りの積み重ねが

彼が頼もしい姿を見せるのに説得力を持たせていたと思います。

 

強いて言うなら…桜の背景描写はもっと欲しかったですかね。

大手はみんな金儲けの事しか考えないという前提があるにしても、

過去にドラゴンバンクに騙されかけたの?ってくらい

なぜあの会社”だけ”に目の敵のような表情を浮かべるのかがイマイチ理解出来なかったので、

俺は制作から外れる!といった態度も、子供っぽく映ってしまったのは残念でした。

好意的に捉えれば「青臭い」とも言えるんでしょうけど…

ただの金儲けじゃない最高なゲームを作りたいハングリー精神があるなら、

決起集会を開くよりも、アイデアが沸き立って

早速制作に取り掛ってみるのが自然でしょうから。

 

まぁでも…未来で今の仲間たちが誰もいなくなっているのを見ると、

彼らも「捨て駒」でしかないって事を表してるのかもしれませんね。

でもやっぱり、しばらくはビジネスに関わる訳だから、

もうちょっと踏み込んで描いても良い気が…とも思えてしまいます。

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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