楓は編集長を引き受けました。家庭の時間を作れない自分、そして誠に本当の意味で合うのが誰なのか感じてしまいました。
※あなたがしてくれなくてもの本編ネタバレを含む場合がありますのでご注意下さい。
編集長を引き受けた楓。
自分自身にとって仕事における一つの夢が叶った瞬間です。
しかし本当に喜びの表情でそれを迎えることができなかった切なさを感じるところ。
誠も夫婦としての愛情は失われていても楓の夢を応援する気持ちは残っていたのだと感じています。
また一歩夫婦としては外側に歩いたか。
楓は誠を想いながら、本当は隣にいてお似合いな人物がみちであると感じてしまいます。
それではあなたがしてくれなくても84話について考えていきたいと思います。
編集長を受けることに決めた楓
当然のことですが目指してきた夢の通りに楓は編集長を受けます。
中には家族のことを思ってキャリアに終止符を打つ人もいるのかもしれませんが、これだけの能力者になるとそれも勿体ないと思うところでしょう。
自信を持つように言われた楓。
確かに仕事面では楓は高い能力を持っています。
しかし一歩内面、つまり家庭の事情を考えるとどうでしょう。
本心から楓が喜べているのかは気になるところです。
これももし誠がいなければ、楓が独り身だったら、飛ぶような喜びに見舞われたのかもしれないと考えると切ないです。
誠は楓を尊敬する気持ちを持っている
誠はもとより楓の高い能力に対して尊敬の念を持っていました。
だからこそ今まで上手くやれていたのでしょう。
それこそ楓が断らずにレス状態とならなければ、そのまま夫婦関係は良好に維持されていたのだと感じます。
実際に誠は男としての愛情は失われても尊敬する気持ちは変わっていなかったと編集長の打診を心から喜びました。
問題は「それって夫婦じゃないといけないのか」というところです。
おそらくそういった事は夫婦じゃなく、それこそ仲の良い友達という関係でも可能でしょう。
だとしたら誠と楓は離婚した後もまた別の意味でのパートナーとしてやっていけるのかもしれません。
性的な要素が消え去った元カップルというのは意外にお互いを知っていて良い関係になるという話を聞くこともあります。
もしかしたら、そういった関係になっていくのでしょうか。
お似合いなのはみちと思ってしまう楓
楓はkikiさんが芸能活動をセーブして子育てと夫との時間を取るという話を聞きました。
これって楓にとっては関心度の高い話でしょう。
あれだけの売れっ子芸能人でも何とかバランスを取りながら家庭の時間に目を向けています。
楓は全く別。
それこそ完全に仕事に振り切っているのが楓であり、今までも誠は”楓の仕事の邪魔をしない補佐役”という役回り。
これで納得して家に伏せてくれる男性がいたら、それは神か何かでしょう。
全く人間の男としての影が見えてきません。
いや生物としても異質な形の雄を求めているということにもなってくるでしょう。
楓は不器用さを嘆いているところですが、誠のことも思っています。
どうすれば誠が悲しまずに済む人生を送れたのか。
これは苦しい考察です。
だってそれを考えて出てきた誠にとっての最適の相手。
「自分じゃなかったのなら誰が一番だったのか」
そこに現れるのは容姿では圧倒的に自分が勝っていると感じる、少し間の抜けたではないですが、言ってみればどこにでもいそうな普通の女性。
みちです。
誠にとっての最善、本当の意味で誠が欲しかったごく平均的にとも言える家庭の幸せを手にできる相手はみちだと思ってしまいました。
ここで流した楓の涙は、悲しみを通り越した終焉、そして誠に対しての思いが磊落する最後の雫だったのではないかと感じてしまいます。
この二人もまた別れに向かって、一歩また一歩と進んでいます。
陽一とみちとはまた違った、お互いが納得した上での離婚を選ぶようにも思えます。
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Source: マンガ好き.com
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