風間公親−教場0− 1話 感想|ミステリアスな雰囲気は健在だったけど…

ドラマ

 

 

2020年・2021年に放送されていたSPドラマ「教場」「教場Ⅱ」は当時視聴済み。

(ついでに言えば、「教場Ⅱ」は先日の再放送でおさらい済み。)

連続ドラマの形で続編が決まった本作では、

「風間がなぜここまで冷酷無比な人格となったのか、その謎が明らかになる」が

どのように描かれていくのかが気になっていたのですが…

初回を見てみた感じだと、まだ模索中なのかも?という印象を一番に受けました。

 

というのも、本来メインで描かれるはずであろう

「指導官時代の風間公親を描く物語」と同じくらい(いや、それ以上かも?)のボリュームで

「後輩刑事が自力で犯人と証拠を突き止める成長物語」が描かれていて、

結局どの方向性で行くのか、主軸が定まっていないように感じたんですよね。

内容がぼやっとしているのを、お馴染みのピリリと冷たい劇伴と暗めの映像で

それとなく誤魔化している…とも言えます。

う〜ん…個人的には、粗が多い事件の結末や殺害動機に関しては、

本作はあくまでも、従来の「刑事の捜査を通して、視聴者も一緒に推理をする」

タイプの刑事ドラマではないからと割り切って見ているし、

そこは今後も大きな捻りはなくて良いと考えている分、

風間(木村拓哉)の描写があまりにも淡々とし過ぎている方が引っかかってしまいました。

 

いや、別に、もっと彼を前面に出せ!って言いたい訳じゃないんです。

「教場」「教場Ⅱ」でも本作と同様、主人公らしい大きな活躍はなく、

基本的に”学生を見る”職務に徹するキャラクターではありました。

じゃあ何が違うのかと言えば…風間が部下に対して発した言葉の真意を

深掘り出来たかどうかだと思うんですね。

 

例えば、その2作品では、様々な訳あり事情を抱える学生たちへの介入もあってか、

厳しさがありつつも学生たちへの信頼も込められた言動をしている事が分かるように

風間の人物像が描かれていましたし、

「教官として上に立つ者は、導き方も洞察力もいかに優秀か」にも

説得力のある物語になっていました。

しかし、本作の場合だと…「自分で考えろ」とは言うものの、

風間があの言葉を発した理由についての言及はもちろん、

瓜原(赤楚衛二)がその言葉を受けて、どうやって証拠を突き止められたのか?

なぜその考えに至ったのか?といった捜査過程も

ほとんど端折られてしまっているのが原因なのかもしれません。

 

瓜原が風間の言葉を咀嚼して、1人で冷静になって考える様子や

2人で話し合うシーンをきっちり描く事で初めて

“まだ青臭い刑事”と”優秀な指導官”という対比構図が出来て、

彼がいかに秀でた人物かが際立ちそうなんですけどね…。

そこが不足しているために、正直、序盤でも書いた通り、初回はどちらかと言うと

新人刑事によるなんちゃって成長物語に見えてしまった感は否めませんでした。

 

風間の性格も教官時代の頃と特に変わっていなくて、

そこも「エピソード0」の割には…という、

期待していたものとは違った印象を受けましたね。

また、初回の時点だと、「教場」「教場Ⅱ」でやっていた複数のエピソードを

1人に絞る形で置き換えたようにも見えたんですけど、

今後どんな構成になっていくんでしょう。

公式サイトによると「刑事時代の風間が後輩刑事たちと担当する事件を経て、

点と点が結びつき、“風間教場”の先へとつながる線となっていきます。」

とは記載されているので、回を重ねるごとに変化が見えてくると良いのですが…。

 

来週から月10枠で、本作と同じくらい期待している作品が始まりますので、

その初回でガッツリ掴まれたら、ひょっとしたら、そっちの感想を優先するかも…です。

あと1,2話くらい様子見してみようと思います。

 

 

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Source: りんころのひとりごと。

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