前回の内容はなんだったんだろう…って思うくらいには、盛り返してきましたね。
社長の海(岸井ゆきの)は社員たちのサポートの仕方を模索し、
じいさんズは事務作業をしながら会社の原点となっている”遊び心”演出を作り、
那由他(山﨑賢人)と隼人(松下洸平)はゲームの修復を目指す。
前回では曖昧になっていた役割分担がきっちり描かれた事で、
アトム玩具を立て直す物語であるという根幹が見える作りになっていました。
まぁ…ぶっちゃけ、日曜劇場ではド定番の”裏切り者”展開じゃなくて、
データがある日突然、クラッシュを起こしてしまって大ピンチ…で始まっても
成立出来そうな話ではあったんですけどね(笑)
でも、先が読めたとは言え、会社の人々との出会いを通して、
自分自身と向き合っていった上での鵜飼(林泰文)の決断・変化と、
彼を改めて迎え入れてくれる社員たちの懐の広さには、純粋に胸が熱くなりましたし。
彼のエピソードが加えられたからこそ、一致団結した感じもより強まったのかもしれません。
パソコンのポップアップ画面の「再試行」「キャンセル」の表示が、
正社員となってここでリスタートを図るか?
それとも、こことの関係を断ち切って、今後もずっと銀行にこき使われていくのか?で、
鵜飼に選択肢を委ねているようにも思えて、粋な見せ方でもありました。
そして、よく出来ているなぁ…と思わされたのは、今回の脚本の構成力。
変な例えにはなってしまうんですが、何だか、植物の観察日記にも見えたんですよね。
種を蒔いて(前フリ)、芽が出ているか確認して(登場人物のぶつかり合い・試行錯誤)、
花が咲いて(投資家に認められる)、やがて実がなる(試練を乗り越え、結束力が強まる)…
この過程が、各々順を追って描かれているというか。
ただ種を蒔いただけじゃ育たない。
育てたつもりが中々芽が出なかったり、しぼんだりして、失敗も経験する。
それなら今度は水をあげる頻度を変えるか、日光を浴びやすいように場所を変えるか、
土を耕して肥料を追加するか…いろいろ工夫を凝らす事で、初めて立派な植物が出来上がる。
今回の結末をゴールとするなら、那由他も言っていたように
1人の力では心折れて諦めてしまっていた訳で。それは他の人も一緒で。
那由他のピュアさと、彼と”子供な大人”同士である隼人との結びつきと、
繁雄(風間杜夫)の元祖社長としての頼もしさと、
父に社長の理念を教えてもらった海(岸井ゆきの)の優しさと、鵜飼の健気さと、
デジタルにはある程度詳しい各務(塚地武雅)のアシストの上手さと、
八重樫(でんでん)の感の鋭さ…皆強みもあれば、不器用な部分もある。
社内の話に限定したのが良かったですね。
1つの壁を乗り越えるまでの流れを、
それぞれの目線で、”個”と”個”の交わりも含めながら余す事なく描いていったのが、
今回の見応えに繋がったのだと思います。
新作ゲームに関しても、実は、おもちゃを売りにしているアトム玩具がゲーム事業?
それって会社ならではの良さが出るの??と疑問だったんですが、
デジタルとアナログの融合で打開策をとってきたのにはなるほどと思わされました。
初回の那由他の「おもちゃなんてなくても困らない。でもあったらワクワクする」
という台詞が最も活きた話にもなっていた気がします。
実際、面白そうでしたしね。もし現実世界で発売されたとしたなら、本当にやってみたい…
そんな気持ちにさせるには、十分に説得力のある内容でもありました。
で、興津(オダギリジョー)はどうやら、プランBに変更したようで…
頭が悪いので何となくでしか分からなかったんですが、
あの作戦だと、独占禁止法に引っかかりそうに思えたのは気のせいですかね?(笑)
土下座じゃなくて、警察に捕まるオチ??
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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