キングダム709話のネタバレを含む考察となります。
※本編ネタバレを含みますのでご注意下さい。
王翦と桓騎の軍議。
出陣を待つか、それとも桓騎軍や飛信隊、楽華隊、そして壁軍のみで向かうか。
当然ながら桓騎軍は王翦軍を後軍として出陣です。
これが史実における宜安と、その後ろの肥下の戦いへと発展していきます。
(史実では桓騎のみの名が載っている)
更に北東軍はあまり強そうでもない将軍が21万の兵力を手にして侵攻。
そこに横っ腹を打つ形で青歌から来た将軍二人の軍勢に打ち破られることになりそうです。
数が重要な北東軍にどれだけの被害が出てしまうのか。
それではキングダム709話を考察していきます。
王翦軍の回復を待たない選択
王翦軍は知っての通り閼与攻略に三倍の時間がかかり、その分死傷者が三倍となりました。
この状態で王翦軍は即座に侵攻するのは難しくなります。
当然ながら城は攻略してそのまま放置とは行かないのが戦の基本。
道筋にある重要拠点であって兵力が失われたのなら趙が取り戻しにきます。
よってこの閼与にも兵力を残す必要があり、大きな傷となった王翦軍が残ることでこの場を凌ぐことになりました。
史実では宜安を攻めた時の将軍の名前は桓騎のみでした。
これで合点がいく展開です。
軍議では一応「どうするか」を考えているところが映されています。
簡単に言えば王翦軍の回復を待って、全員で向かうか、それとも無傷の桓騎軍と飛信隊、楽華隊、壁軍で向かうか。
恐らく王翦は前者の方が、とどこかで考えていたのではないかと推察。
ただ桓騎は当たり前のように進軍することを選びました。
王翦の言葉の意味
王翦は「出る」と言った桓騎に伝えています。
北の情報を持っていない分、慎重に行くように、と。
王翦が桓騎にこんなことを言うのは見たこともありません。
それだけに王翦は危険な場所であるかもしれないと何かを感じ取っているのでしょう。
王翦と言えば春秋戦国時代でも最強の呼び声が高い武将の一人です。
これは史実を見ても、キングダムにおいてもその地位を確立しつつあるでしょう。
ただ実際に王翦としても桓騎を止めて時間を食う理由が見つからないとも思えます。
本当に「勝ち目がない」と思っているのなら止めるはず。
そうしないのは桓騎の先の戦い、そして蒙驁の元で共に戦った時の功績を考えてのものとなります。
王翦でも思いつかない強烈な戦略で相手を翻弄して、それで勝ち続けていた武将だけに信じるのも当然です。
王翦からしても桓騎は不確定要素が多く、その不確定要素であり得ない展開を勝利してきた武将です。
王翦としても自らの発想では難しいという戦場でも「勝てる可能性」を感じているのでしょう。
また桓騎が負けるとも思えないというのが王翦の中にあったのかもしれません。
それでも王翦の心配がどこかにあり、桓騎にわざわざ「慎重に」と伝えた意味、これは大きいものでしょう。
李牧の策、そして閼与一つとっても出鼻から王翦は本来の状態から逸脱していて、何かあると感じたはずです。
北東軍の21万が危機に瀕する
秦国が北東部で集める軍勢は二十一万に達しました。
ただここも青歌に出張ってきた二人の武将によって痛烈な損傷を与えられることになるでしょう。
武将は介億あたりではないかと思いましたが、見たこともない、しかも自信だけは持っている人物って感じで強そうではありませんでした。
相当に凡庸な人物なのではないかと推察。
何となくオルドと扈輒を足して二で割ったような顔をしています。
悠々と太原に向けて進む二十一万に対して、丘の上から横槍を付く形でカン・サロとジ・アガの軍が犇めいているところ。
敵の心臓部に迫る大戦略の最中に丘の上を無防備に無警戒に進軍するあたりで、すでに凡庸さ加減が見て取れます。
王翦ならこうはならなかったはず。
他のめぼしい武将でも「危険を察知」するであろう進軍ルートに見えました。
弓と騎馬による横食いで一気に二十万を超える北東軍に対して出鼻を挫く戦を仕掛けるのでしょう。
これによって北東軍の混乱は確実。
軍力も二十万を維持出来ずに半数となってしまった桓騎軍たちとの合流。
そもそも元の軍勢を維持出来ないままの進軍となる秦国という構図です。
全てはあの李牧の策のもと。
実際の史実でも李牧は守りの将として、この桓騎の攻めを耐え抜き、後に秦国に侵攻して領土を奪っていきます。
秦国にとって大規模に領土を奪われた記録はこの李牧戦が初めて。
それだけの言ってみれば過去始めての大敗北を喫する戦の幕開けとなる宜安の戦い。
王翦が何となく不安に感じているであろう雰囲気を見せたのも頷けます。
もしここに王翦がいたらどうしていたのか。
恐らく侵攻を止めて、そのまま攻略戦から撤退していたのではないかと思えてなりません。
しかしながら李牧の後の侵攻は食い止めて結果的に韓近くまで奪われることになった土地は無事で済んだかも。
勿論、キングダムはオリジナルストーリーで進んでいるのでどう動いていくのかも分かりません。
恐らく最初に趙の作戦がはまって李牧強しとなるでしょうが、それを上回る桓騎の戦略によって翻弄。
悪くない勝負を繰り出すことになりそうです。
一時的には王翦の心配も杞憂だったかもしれないとなる可能性は十分あります。
李牧の最大のアドバンテージは「先に入り土地を知った地の利」はもちろんながらやはり「黒羊にて桓騎の弱点を知ったから」というのがポイントになりそうです。
それが見えたとき、王翦は止めるべきと判断するかもしれませんが、もう時すでに遅しと言える状況になっているはず。
だから史実どおり桓騎のみが攻め上がり、命を落として、本来回復を待って王翦軍が向かうはずだったところをそうならずに戦の終了。
つまり秦国の敗北となりそうです。
ただそれは話数としては数十話先、下手をすれば五十話以上先の話になるかもしれません。
以上がキングダム709話を含めた上での考察となります。
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Source: マンガ好き.com
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