血の轍107話のネタバレ含む考察です。
※本編ネタバレを含みますのでご注意下さい。
母親をやめると言い出したママ。
壮絶な感情が吹き出した静一というのだけ分かりました。
絶望を超えたような感情が静一に発生したのが分かります。
そして迎えた107話では飛びかかる静一。
セリフは何と2つだけ。
「ばいばい」と「あっそう」でした。
ばいばいは実質106話の最後と同じなので、一つとも言える絵だけ見せた神回となっています。
去りゆくママを許さない
106話の最後にもあった「ばいばい」から始まります。
たった一言で静一との関係を終了させようとするママ。
本当に廷吏に連れられて去ろうとするママを見つめる静一です。
許せるはずもないでしょう。
面会すら訪れず、自分を捨てたと思っていたまま。
一縷の望みも絶たれた発言で苦しめたママに対しての憎しみ。
強い愛情を持っていたからこそ裏返った壮絶な憎しみという状況でしょうか。
絶望から憎しみ、そして責め
何を言うわけでもなく去る姿を見た静一は目と口を大きく開いて感情を顕にします。
「行かせない!」
そんな気概を感じる暴走行為です。
歩いているママに飛びかかった静一。
後ろ襟を掴み取って一気に地面に向けて体重を乗せました。
当然ママはそのまま後ろ向きに倒されて背中を強打させられます。
この間、一切のセリフも効果音もありません。
本当に絵だけで進行している状態でした。
往年の奇才が描いたサイコホラー漫画を見ているような感覚になりました。
首を締める静一
背中が地面についた状態のママ。
そこに馬乗りになって静一はママの喉に手をかけます。
親指を喉の中央に押し当てて全力で締めようと表情が歪みきった静一。
しかし本当に力を込めるには至りません。
所詮はその程度の覚悟なのかとママは思ったのでしょうか。
「あっそう」の一言だけ
締めようとしながら力が入りきっていない静一。
その歪んだ表情を見てママは一言だけ。
「あっそう。」
静一に対してほんの僅かな感情すら持ち合わせていない事が示されます。
愛情とかではなく。
そこには憎悪も悲しみも関心も恐怖すらありません。
「あっそう」
この一言です。
今から何をされても、今静一が何をしていてもまるで意に介さない。
あなたを捨てたのだ。
それを伝える一言であると分かります。
この一言こそママが永年抱え続けていた答えだったと言えるでしょう。
非常に面白い展開となった血の轍107話。
続く108話で取り押さえられて、ママは去り、静一は何を思いどうなっていくのか。
状況から見て無罪放免で保護観察のまま自宅に戻るパターンはなさそうです。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
Source: マンガ好き.com
コメント