日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった 2話 感想|受け入れられない人がいたって良いじゃない。

ドラマ

 

 

いつもお世話になっている保育士・剣聖(佐野玲於)が同性愛者だと知り、

自身の当選のために、まずは剣聖の父であり町会長である

慎太郎(岩松了)からの支持を得ようと企んだ一平(香取慎吾)の発言…

「数字取れるだろ」…これ、いや〜な感じ出てましたね。

初回の感想では、最低男に見えない事についていろいろ書いていたんですけど、

初回よりも事務所でのシーンが増えたお陰で、真壁(安田顕)との会話もあって

彼の内側に秘めた腹黒さや、全て”作戦”のために動いている無情さが

引き立っていたように思いますし、

2人の恋愛を「LGBTQもの(で一括り)」「辛くて大変」としか思っていない所も、

偏見を持っているのは彼自身なのでは?と、ツッコまずにはいられませんでした。

最後は気持ちを入れ替えたような態度でしたが…商店街で結婚式を開こうと提案した辺り、

多様性に理解のある一平さん優しい!って周囲に思われたい下心がまだ残っていそう。

 

最初っからこんな風に主人公の好感度を下げるように描けば、

タイトル詐欺という印象も弱まっただろうに…

それだと反感を買いやすく、途中で離脱する視聴者が多くなるからって事なのでしょうか?

まぁ何にせよ、一平が前回よりも「最低男」に見えたのはホッとしました。

 

しかし、だからと言って、本作が面白くなったかどうかはまた別の話で…

初回と今回を見て、新たな問題が浮かび上がってきたのも事実です。

というのも、今回は保育士の剣聖とその恋人にフォーカスを当てた内容に仕上げた事で、

今度はひまり(増田梨沙)、朝陽(千葉惣二朗)といった

家族の存在感が薄まってしまっていたのです。

朝陽は時々出ていましたけど、ひまりに関しては

ほとんど最初と最後でしか見かけませんでしたからね。

実は視聴前から不安要素ではあったんですが…やっぱり「一平が当選するまでの物語」と

「大人の群像劇」と「ホームドラマ」であれこれ欲張り過ぎて

上手く調理しづらくなっているんじゃないかと思うんですね。

 

次回は家族のターンに戻り、ひまりの不登校問題と向き合うようですが…

順番が変なんですよねぇ。

個人的には、まず前半は家族内での話を集中的に描き、

3人から信頼されるようになってきた一平が自信を持って”外”の世界に飛び出してみたら、

まだまだ自分が未熟者だった(=全然アップデート出来ていなかった)と実感し

一旦は落ち込むものの、味方になってくれた3人のサポートを受けながら当選の道を目指す…

みたいな流れで物語を紡いでいった方が、

カタルシスも出てくるし、欲張った感じも減ったのではないかな?という気がしました。

要は、前半は家族、後半は政治活動で分ける章立て構成です。

 

そして、一平の考え方にも浅はかさが伺えましたが、

今回は…脚本自体もこれで大丈夫なのかと今後が心配にはさせられましたね。

例えば、正助(志尊淳)の出番を増やしたいがためなのかもしれませんが、

剣聖の恋人・智也(中井大)とは高校時代のテニス部の同級生で

智也から告白を受けていたという設定はいくらなんでも出来過ぎな話で、

劇中にあったように、同じシングルファザーの慎太郎の苦悩に共感したり、

朝陽に絵本を読み聞かせて、世の中にはいろんな”好き”の形があるのだと教えたり…くらいで、

今回は脇役に徹してもらうだけで十分良かったですし。

慎太郎も最後にはあっさり受け入れていましたけど、

それってある意味、「我が子の幸せはどんな形でも認めなければならない」という

価値観の押し付けな気がしていて。

同性愛を受け入れられない事が決してダメな事ではないし、

時間をかけて理解しようとしてくれているのもまた優しさだし、

中々認められない人もいれば、心から祝福してくれる人もいる訳で…

世の中にはいろんな人がいて、それぞれの自由な考え方を尊重する事こそが

“多様性”だと思うんですけど、違うんでしょうか?

 

何だか毎回、あらゆる面でモヤモヤが残りそうですね。

今回の感想は都合で1週間遅れとなってしまったものの、

見終わって言いたい事がいろいろあったので投稿しましたが…

うーん、次回、次々回はどうしましょう?

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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Source: りんころのひとりごと。

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