ホームレス帝は単なるホームレスだった男が神の力を得ることで災害レベル竜にまで進化した人間です。
原作ONE作品において「神」という存在の描写が行われた唯一の人物でもあります。
光パワーを操るホームレス帝ですが、その力は与えられたもので無尽蔵で強力。
黒い精子がその力を無限に使えるホームレス帝を見て「出どころが別にある」と感じています。
タツマキを相手に無限に思える光のエネルギーを操ってオーロラを思わせる広範囲からの誘導攻撃を実践(村田ワンパンマン188話参照)。
S級の中でも別格の力を持つタツマキを相手に、アレだけの攻勢が可能だったことを考えると攻撃力だけで見ると信じられない次元の強さだったと言っていいでしょう。
但し最後はゾンビマンに拘束されてしまい、そこでパワーの出どころを喋ろうとしたところで「力と命を没収」されてワンパンマン198話で死亡。
この時の髪はホームレス帝の目には月の裏側から現れており、そこからずっと地球を見ていたとされています。
これはホームレス帝を見ていたのか、それとも常に人類を観察しているのか定かではありません。
ちなみにリメイク版の村田ワンパンマンではホームレス帝以外でも「神」が登場しており、ラスボスになりそうなほど本編に強く絡んでいます。
力と命を没収されて死んだホームレス帝
ホームレス帝の最期は神による力と命の没収による死亡です。
灰とも塩とも思えない何かになって散るように死亡。
そういう意味では後に起こるガロウの死にも近いものを感じます(ワンパンマン213話参照)。
これは旧約聖書にあるソドムとゴモラの話に通じるものであり、モチーフにされているのではないかとも言われるところ。
「逃げる途中では決して後ろを振り返ってはいけない」と言われていたロト一家でしたが、妻振り返り塩の柱になってしまっています。
ホームレス帝の死はあっけない幕切れではありましたが、神という存在を色濃く示したという意味で特別な存在だったのは間違いありません。
光パワーについては自分自身身体が強化されたことで生まれた技ではなく、完全に付与されたもの。
よってホームレス帝はゾンビマンに拘束されてしまうと自分自身にも被害が及ぶため光パワーが使えません。
後述しますが、本体がただの人間であることは怪人にも知られてはいけないホームレス帝の弱点でした。
結果的に何の対抗もできなくなってしまい、力の出どころについてふいに「神のことか」と言ってしまったのが原因で死亡となりました。
ホームレス帝が災害レベル竜以上だった可能性
光パワーの攻撃力だけで言えば災害レベル竜を超えていた可能性はあります。
しかしながら本体部分が生身であり、人間ということで拘束されてしまえばおしまいです。
そう考えると災害レベル的には竜におさまる範囲だったのではないかという気がしてなりません。
光パワーに関してもアトミック侍が剣と同化する大技を繰り出した際には切り裂かれてしまっています(ワンパンマン196話参照)。
ここでは黄金精子がアトミック侍とホームレス帝の間に入ったお陰で死なずに済んだに過ぎません。
当然ながら仮にサイタマが相手をしていれば、普通のパンチでワンパン死亡しているでしょう。
災害レベル”竜以上”になってくるとサイタマにしてもマジシリーズを使うケースが非常に多いです。
ホームレス帝についてはワンパンマンの第1巻第1話に登場するワクチンマンと同じ技を使っており、これも神が絡んでいると予想されているところ。
そのワクチンマンを相手にもサイタマは特段力も込めていない普通のパンチで葬り去っていました。
やはりホームレス帝の災害レベルはあくまでも竜レベルと考えるのが妥当でしょう。
キングのハッタリを一番喰らったホームレス帝
ホームレス帝はキングが瓦礫の上に現れた時に一番ハッタリを意識してしまった人物です。
黒い精子がどんな戦闘スタイルなのかとホームレス帝に訊いていましたが、データが不足していて分からず情報操作されていると答えています。
キングについては噂話が実しやかに語られ過ぎており、それが独り歩きしすぎて“本当に強くなる”という覚悟を持ったところでバングに相談するあたりで本人もまた強烈に感じ取ることになっていきます。
それこそバングを含め、たらい回しにされる各種道場でも強すぎるキングに教えることはないと門前払い。
(原作ONEのワンパンマンでは、あまりに独り歩きしすぎた噂の現実を知ってキングも驚きを隠せませんでした)
最終的にはヒーロー協会が行っている裏での圧力であるとまで勘違いされてしまいます。
結局は「本当は弱いから強くなりたい」と思ったキングの意気込みすらもへし折られる結果になります。
これに対してはサイタマから「筋トレしろ」と言われて、それ以降は筋トレに励みます。
ホームレス帝は巨大な光パワーを繰り出してキングに試し打ちしようとしました。
そこで「足元を見ろ」と言われてホームレス帝は驚きます。
足場の注意でしたが、それを深読みしすぎて全く意図しない解釈を生み出したホームレス帝です。
さらにキングの(強さの)正体を暴くと言ったホームレス帝の言葉にキングが(バレていたのか)と反応し「ただの人間が」と答えたところで相手の核心をついたことになります。
ホームレス帝が光パワーだけが特殊であって、本体は完全に生身であると判明。
当然ながらこの事実は怪人たちにも知られてはいけないものです。
早急に殺す必要があると光パワー打ち出そうとしたところで、瓦礫の下に潜んでいたゾンビマンに拘束されてしまいました。
後は先述した神に命と力を没収されて終わってしまうホームレス帝です。
確かに非常に強い存在ではありましたが、この後で登場する白金精子などに比べると目劣りするのは事実でしょう。
なぜ神にホームレス帝は選ばれたのか
そもそもなぜホームレス帝は神に選ばれたのか。
ここについては新人歓迎会で裸踊りをしてセクハラでクビにされた時まで遡ります。
人間社会の理不尽さによってホームレスになってしまったことで哲学的な考えに思想が及びます。
生命体の帰る場所は地球そのものであり、人類の作った社会構造などは生態系から外れたものだとする考えです。
これが真実を突いており、そこに至ったことで「神」が反応し力を与えることになりました。
神はその考えの正しさを伝え、人類の社会を滅殺するべく力与えています。
この流れから考えると神は「人類社会の殲滅」を目指した存在と言えますが、後に現れるガロウの覚醒はそんな次元を遥かに超越したものを感じさせます。
よって神そのもの意志というよりは、今ある環境や構造と言ったもの、それらに反する強い思いを持つ者に対して力を与えているのかもしれません。
人類そのものをウイルスのような悪とする場合はワクチンマンのようになり、社会構造への反旗となればホームレス帝のようになる。
またヒーローであるサイタマというあり得ない強さに対しては覚醒ガロウのようになっていくということでしょう。
ホームレス帝が選ばれたのは特別な訳ではなく、今あるものに対して驚異的なまでの反する気持ちが現れたからではないかという見方も出来そうです。
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Source: マンガ好き.com
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