いつも通りと言えばいつも通りなんですけど…
今回は極めて突拍子もない内容と展開でしたね。
失礼な事だと分かっているので、あんまり言いたくはなかったんですが、
今までのふと考えさせられる作りとはあまりにもかけ離れ過ぎていて、
脚本の締め切りまでに良いネタが思いつかないまま
提出してしまったんじゃないか?と思ってしまうほどでした。
第一、里美(鈴木保奈美)が赤の他人の子供に
なぜあそこまで肩入れしようとするのかが理解出来なかったんですよね。
かつて自分も同じ児童擁護施設で育ったとか、子供が昔の守(細田佳央太)に似ていたとか、
何か彼女の境遇と重なる理由があれば腑に落ちただろうに…最後まで何もなし。
そして、トラコ(橋本愛)の狙いも今回はぼんやりとしていたような気がします。
トラコと児童養護施設がどれくらい繋がっていて、
上原家の問題にどこまで関与しているのかが掴めないから、
3000万使って児童養護施設ごと騙した?
あのパーティの人員も、すり替え作戦も全部罠だった?
唯一の味方である守の出番が少なかったのも、トラコと事前に手を組んでいたから?
なんて、内容のほとんどを疑いの目で見てしまって…
結果、何を伝えたかったのかも分からず、引き込まれないまま見終えてしまいました。
今回は「人はお金で動くのか」「人は愛で動くのか」がテーマなんですから、
それこそ、もっと守も本筋に絡めれば良かったんじゃないでしょうかね。
そうすれば、当時は愛があったはずでも
今はもう地位とお金しか頭にない利明(矢島健一)と、
日常生活に”壁”はあれど、母を愛し続けているのは昔から変わらない守とで対立構造が生まれて、
2人ならどんな行動をとるのかを考える面白味も生まれるだろうし。
「結局、人はどちらが幸せに生きられるのか?」という問いかけに対する答えも明確になり、
見やすく分かりやすいものになったんじゃないかと思います。
例えば…前回と若干被りますが、里美が事故で危篤状態になり(あくまでもフリ)
膨大な治療費が必要だと判明して、
とある有名企業との契約を控えていた利明がその契約金を治療費に充てる事になるのか?
それとも、有名なお笑い芸人に直接指導してもらえるめったにない講座を
受講する予定だった守が、母のために諦める事になるのか?という
“両者にハンデをかける”設定にするとか。
あとは…周囲からの精神的なストレスでやられてしまっている里美を、利明が気にかけるのか?
守がこれ以上負担をかけないように、2人暮らしを提案して家を出て行く事を決心するのか?とか。
今書いたのはただの思いつきなので、多少文章がごちゃついているんですが(苦笑)
つまりは、トラコが吹っかける形で、
守と利明2人の描写を同等に盛り込んだ展開にしてみた方が、
今回の内容は成立出来たのかもしれません。
最後に…守の「さっきかっこ良かったよ、お母さん」という労いの言葉をかける
シーンだけは、唯一印象が残りましたね。
以前アンケートで里美が書いた「頑張ってた」とリンクしていて、やっぱり親子なんだなぁ…と。
それだけに、要素要素を活かしきれていない、
勿体ない仕上がりになってしまったのが残念です。
↓前回の感想はこちら↓
Source: りんころのひとりごと。
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