面白くなってきました！
キングダム848話では幽繆王が李牧の民衆受けを知るところとなります。
どれだけ国民が李牧を希望と思っているか。
その姿を見て、「李牧こそが、この国の王」と心の中で少し思ってしまっています。
これが一つのきっかけでしょう。
史実には、李牧は悲惨な最期が記されています。
国に尽くし続けた人物の悲劇的な幕引き。
その種が、このキングダム848話で撒かれたと言って間違いありません。
もう一つの史実に関わる重要な部分も、この回で消費されました。
郭開の一件です。
姚賈が潜んで、郭開の「犬」の役割をしていますが、そそのかすきっかけがこのキングダム848話に詰まっていることになります。
王が脅威に感じた李牧の存在、そして郭開が今思っている朝廷での危機。
二つの合算によって、史実通りの結末が生み出されることになりそうです。
それではキングダム848話を見ていきます。
郭開の警戒
郭開陣営は、今の状況を良しと思っていません。
超低勢力でも2番目となり、李牧の後ろというところです。
もし、今回の亡国の戦に李牧が勝利すれば、それこそ李牧陣営が強まり、結果として郭開陣営など滅ぼされてしまいます。
しかし、李牧の足を引っ張りすぎてしまうと、そもそも秦国軍に勝利できずに、邯鄲まで落とされてしまうでしょう。
韓の状況から、今の高官がそのまま重職という可能性も話に出ますが、それが成り立つかどうか。
嬴政をいたぶり続けた趙という国です。
幼少期の恨み千万と考えるのが、趙の人間として当然でしょう。
だとすれば、高官など韓とは違って全員首をハネられてもおかしくないと考えるのは妥当なところ。
実際はそんなことはせずとも、愚かな臣は罰せられるか閑職などに追いやられるのはキングダムの嬴政でも必至でしょう。
少なくとも、郭開やら、その周辺を残してしまうような愚行をキングダムの嬴政がするはずもありません。
郭開は、今「どうすればいいのか」と強烈に悩んでいると言ってよさそうです。
そして、この憂いこそが付け入る隙となります。
姚賈は誰の味方なのか
スパイの姚賈。
この人物も肝です。
趙を攻略するときに、この人なしでは語れないものになるでしょう。
実際に趙は「謀略」によって滅びます。
そして、この謀略の要となるのが、この姚賈です。
郭開は姚賈に対して「自分の犬か」と問うていますが、それについての見せ方も上手い。
結果として、郭開は姚賈を信じます。
郭開は史実において趙を滅びに導く臣として有名な人物です。
郭開の焦り、姚賈というスパイ。
この二つの重なりは、この先覚えておくべき事象と言えます。
そして、この事象をつなげる理由が、今回のキングダム848話で生まれました。
それが李牧に対する幽繆王の見方です。
李牧の人気を知る
幽繆王は暗愚の王です。
実際に史実でも、最上級のアホンダラと言っていいほどの愚王代表。
確かに李牧を強く登用したのは幽繆王というのが史実なので、その点は良かったでしょうが、結果としてその李牧に対してもラストは愚行によって終わらせてしまいます。
キングダムでは、完全にイカれた王なのですが、部屋にこもって酒池肉林の限りを尽くしているだけの王。
外に出ていませんでした。
だから民衆がどれほどに李牧を好いているのか、そういったことを知らなかったのです。
別にこれまで李牧に対して、特別な反感意識を持っていなかった幽繆王。
しかし、李牧が邯鄲入りした時の民衆たちの希望に満ち溢れた賛美を見て、思います。
「李牧こそがこの国の王にふさわしい」と。
もちろん、それは脳内で瞬時にかき消され、最後までは考えませんが、その危機を察したということです。
この状況は李牧が王宮内に入り、幽繆王との語りでもはっきりとします。
五万の兵よりも姚賈の考え
幽繆王は李牧に対して、自分を王だと思っているかと問うています。
戦争とは無関係の盤外の一手と言えますが、これに李牧は正面からいなします。
王を諌めるのも自分の役目と、今の状況を憂いていることも暗に示しました。
李牧の真っ直ぐな姿勢。
そのやり取り。
とは言え、この段階で幽繆王も「李牧は反旗を翻す」とまでは思っていません。
つまり謀反を企てるという感覚はないのでしょう。
だからこそ、秦国軍を倒すために更に王都の軍五万を渡しました。
これは異常事態といえるでしょう。
郭開からしても、想定外です。
前の戦では、こちらが敗北しそうでも渡さなかった軍勢。
それをあっさりと五万です。
幽繆王は秦国軍を押しやってから、今の王と臣の話を再開するということで切り上げます。
つまり、何としても秦国軍を押し戻せ、勝利せよという宣言。
そして、このやり取りを見ていた姚賈。
先の郭開の現状の立場、そして幽繆王が思う李牧への意識、危機感に近いもの。
それを合わせると、自ずと見えてくる謀略の手法。
今回のキングダム848話はよく見ておく必要があります。
おそらく、趙滅亡の最終局面で、ここが非情に重要になってくるでしょう。
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Source: マンガ好き.com
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