【ブルーピリオド】4話のネタバレ【天才高橋世田介と出会う】

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ブルーピリオド4話のネタバレを掲載しています。4話では、八虎が油画科に進むことを決め、先生の勧めで予備校の冬期講習を受けることに決める。そこで天才の高橋世田介と出会っていく。ブルーピリオド4話の内容を知りたい方はご覧ください。

ブルーピリオド4話のネタバレ

俺も油画科に進みたいです

森が「予備校の中で下から5番目だったよ」と答えると美術室の空気が一瞬凍り、先生が「ふむ」「夏期講習は浪人生と一緒になってやることがありますからね」「けど、現役生は当日まで伸びます、気にしすぎないように」「それに森さんは3ヶ月後に武蔵美の推薦があります」「今はポートフォリオと作品作りに集中しましょう」と伝え、八虎は「藝大受験は学校で一番上手い人、何度も賞をとってる人、プロの人、まだ誰にも知られていない天才、18歳以上の美術の得意な人間が集まる」「森先輩だってすっげえ上手い」「けど、考えたくないけど井の中の蛙なのかもしれない」「だけど、俺はこの美術部の中ですら上手いとは言えない」「俺は今、どの辺にいるんだ?」と一気に不安になっていた。

龍二が「八虎、片づけ」「枚数多いんだから早くしてね」と伝えると、八虎は「ああ」と返し「いや、冷静になんかなんなよ」「今は描いた枚数と上手くなった分だけが俺の自信だ」と考え直していく。

12月。美術部には明らかに暗い雰囲気が漂っていた。

部員が「く、暗っ」「いや、放送部が流してた曲も暗いけど何?」「何かあったっけ今日?」とツッコむと、海野が「あれだろ、森先輩の推薦合格発表」と言い、龍二が「お昼には結果出てるはずなんだけどなあ、もう4時だもんな」と言う。海野が「先輩と仲いいユカちゃんはわかるけど、なんで矢口まで」と言うと、八虎は「んー、森先輩のこともあるけど、最近デッサンに身が入らないんですよね」と答え、先生が「そうでしょうね」「2年生の今の時期、プレッシャーはあっても受験に漠然としたイメージしか持てませんからね」「いってみますか?予備校の冬期講習」「予備校の利点はいろいろありますよ」「生徒全員が美大を目指す環境、有名美大出身の講師たち、そして充実した資料」「傾向や対策でより合格の確率を上げてくれるはずです」と提案する。

八虎が「漠然とデッサンするだけじゃ合格は難しいってことすか?」と聞くと、先生は「もちろん基本はデッサン」「けど、関東の美大生のほとんどは予備校出身者」「いってみて損はないと思いますよ」と答える。参加を躊躇っている部員たちがいる一方で、龍二は「俺はいくよ」「というより祖母にいけって言われてる」「はい、日本画」と即決だった。

先生が「矢口さんは?」と聞くと、八虎は「いくなら言わなきゃだよなあ」と考えながら「いきたいけどうーん、そもそも専攻が決まってないし」と躊躇っていた。そこに森が美術室に入ってくる。

森が「遅くなってすみません、先生」「お昼には結果出てたんですけどね」「お母さんがお寿司とろうって聞かなくって」と伝えると、「おめでとうございます」と一気にお祝いムードとなった。

八虎は「先輩受かったんだ」「先輩をすげえと思ったのは井の中の蛙じゃなかったんだ」「俺」と考えながら「俺も油画科に進みたいです」と決心していく。


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無音の絶叫が俺の中に響いた

先生が「前期はどちらもデッサン講習ですが、後半は専攻ごとに講習が分かれるので間違えないように」「良い刺激をたくさん受けてきてくださいね」「あ、予備校にいく前にひとつ」と伝え、八虎は龍二とともに画材屋に向かっていった。

龍二が「そうか、油絵を描いたことがないなら当然道具も持ってないよな」「日本画はこっちか」と言うと、八虎がが「日本画?油絵だろ?」とツッコむが、龍二が「八虎、手出して」と言い突如手の甲に筆で丸を描く。

八虎が「なになになになに」と驚くと、龍二は「油絵でも面相筆だけは日本画のを使う人が多いと聞くからね、精度が高いんだよ」「良い面相筆は手の甲で綺麗に◯が描けるかどうかでわかるんだ」と説明する。画材を購入した八虎が「冬期講習代8万円と画材代2万円で計10万の出費」と青ざめていると、龍二が「プロが使う道具は安くないよ」「慣れない道具は使い慣れるまでに最低1年はかかるというからね」「頑張ってね」と伝える。龍二が「そういえばなんで油絵にしたの?」と聞くと、八虎は「絵を描くきっかけになった森先輩の絵油絵だったからなんてはずいこと言えるか」と照れ隠ししながら「フィーリング」と答える。八虎が「龍二はどうなんだよ」と返すと、龍二は「俺は祖母が日本画を好きだったから」と理由を口にした。

そして、予備校の東京美術学院に到着する。

中に入ると八虎は「うわ、聞いてはいたけど実際くると緊張感すごいな」と感じていた。

八虎は「美術部とは雰囲気全く違うなあ」「ここにいる全員が美大志望なんだ、当たり前か」「けど、漠然とデッサンするよりいい、この緊張感嫌いじゃないわ」とワクワクしていた。

そこに「はーい、はい」「今いる人だけ聞いてください」「木炭か鉛筆で石膏像を2日かけて描いてもらいます」「最後の1時間は講評します、何かあれば聞いてくださーい」と先生が入ってくると、一人の生徒が「すみません、デッサンって見たまま描けばいいんですよね?」と質問し、先生が「そうですよ」と答える。それを聞いた八虎が「そっか、美大志望つったってデッサンを初めて習いにくる人もいるってことか」と考えながら「練りケシ?よかったら半分使う?」と質問した子に声をかけるが、「誰お前」と言われてしまう。

八虎が「美術をやる奴は変わり者が多いって言うけどさ、そ、相当アク強いなコイツ、びっくりしたー」と呆気に取られていると、男の名が高橋世田介と明らかになる。

八虎が「石膏像は2回くらい描いたことがある」「が、コレがマジで一筋縄じゃいかない」「顔ってのは複雑な形の集合体だ」「あっちをなおせばこっちがおかしくなってくる」「あくまで形の集合体ではあるんだけど、顔の印象ももちろん同じじゃないといけないわけで」と苦戦しながら石膏像のデッサンに取り組んでいた。

八虎が自分のデッサンを見て「?」「どっかで見たことある顔だな」と感じていると、先生が「はい聞いてー」「「顔」は無意識に自分が一番見たり触ったりしてる顔を描きがちだからねー」「うっかり自分の顔の石膏像にならないようにねー」と注意し、八虎は慌ててデッサンを消していった。

八虎が「あっ、消しても紙に薄く色がついてる、もー」「石膏像って白いのに描けば描くほど黒くなんだけど」「どうしよ」と悩んでいると、隣の女性がぶつかってきて顔が黒くなっていることに気づき、「デッサンって顔黒くなるけどつきすぎだろ」「いや、今は自分の絵に集中しよう」と考えていった。

八虎は「うん、形は悪くない」と納得しながらデッサンを完成させた。

が、講評棚に並ぶと「あれ〜?」「講評棚に並ぶと全然印象違うんですけど」「つーか、形こんな取れてなかった!?」と恥ずかしくなってしまっていた。

龍二が「絵のダメなとこって講評棚に並んで見ないとフシギと気づけないよね」と言うと、八虎も「フシギとな」と賛同していた。八虎が「あ、さの黒い背景のさっきの子のか」「背景が黒い分、石膏の白さが際立って目立つな」「そういうやり方も」と勉強させてもらっていると、世田介が並べたデッサンに目を奪われる。

龍二が「は?うっま〜」「あんなん反則じゃん」と口にすると、八虎も「無音の、無音の絶叫が俺の中に響いた」「3秒後にはなんとかアラを探そうと必死になってる自分に気づいた」「全然初心者じゃねーじゃん」「なんだこのタッチ!?」「今まで見たどのデッサンとも違う、毛くずみたいな線の集合で描かれてる」「あんなので質感なんか出せるわけないはずなのに、石膏の硬さが伝わってくる」「でも、一番ヤバイのは形と影の正確さ」「直した形跡はあるのにその修正が完璧なんだよこのバランス感覚の良さは」と圧倒されていた。

先生が「えーっと高橋くん」「うーん、えっと、そうねえ、何も言うことないかなあ」「形もよく取れてるし木炭のツキもいい」「これさ、今まで石膏像何枚描いたの?」と尋ねると、世田介は「初めてです」と答えていった。

帰り道、龍二が「別格だね、あの子あの中でも群を抜いてた」「しかも仲良くなった子が言ってたけど、あの子国語の模試全国7位らしい、名前が変わってるから覚えてたって」と話すと、八虎も「ああ」と驚きを隠せていなかった。龍二が「でも、八虎だってそんなに悪く言われてなかったじゃないか」「ムシするなよ」と言うと、八虎は「アイツみたいのを天才って言うんだな」「俺、自分に才能があるなんて思ったことないけど、でもここ半年でケッコー上手くなったと思ったんだけど」「俺さあ、ただの人なんだな」と劣等感を感じざるを得なかった。

龍二が呆れた顔をするので八虎が「おい、顔」とツッコむと、龍二は「いやあだって、八虎ってなかなか欲が深いよね、そういうとこ好きだけど」「人は神と自分を比べることができないから」「さっきほとんどの人が自分と彼を無意識に切り離して賞賛してた」「八虎にとって森先輩はそういう存在でしょ?でも高橋君には違うらしい」「悔しいと思うならまだ戦えるね」と伝えていった。


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そして俺はやっぱりただの人だ

龍二の言葉を聞いた八虎が「確かに龍二の言う通りだわ」「俺なんかつい半年前に絵を描き始めた人間だ、何を驕ってんだ」「これから戦うんじゃないか」「今日から油絵講習が始まる」「あいつも油絵か」「描くときはまずモチーフに主役と脇役を決める」「油画のことはよくわかんねえけど、色のついた絵って意味じゃ水彩と同じだ」「とりあえず統一感出すために全体に同じ色で下塗りしていこう」「ん、変な匂い」「水彩と油彩の大きな違いは顔料を水で溶くか油で溶くか」「水彩絵の具は水が乾けば固まるが、油絵の具は油が酸化しないと固まらない」「つまり、油絵の具は乾きが遅い」「だけど、だからこそできるコトが多い」「例えば、ペインティングナイフ」「おもしれえ」「絵の具盛ったり削ったりできるのか」「すっげえシャープな感じ」「にしても、テレピン使ってもこの乾きの遅さか」と油画に取り組んでいく。

八虎が「絵の具を溶くオイルには種類がある」「中でも描画に使うオイルは大きく分けて2つ」「乾燥が早く描き始めに適している揮発性油と光沢があり仕上げに適している乾性油」「テレピンは比較的サラサラで揮発しやすいので描き始めに良いって書いてあったハズなんだけど」と取り組むが、先生に「冬場は絵の具が酸化しにくいから乾き遅いよー、気をつけてー」と注意される。

八虎が「いいや、先に絵の具混ぜとこ」「ムラサキは赤と青を混ぜて」「アレ!?」「い〜ッ、なんで?」「油絵の具って混色できないワケないよな?」「水彩と同じ感覚でやんなっつーことか?」「仕方ない、混色は諦めて重ね塗りで塗っていくか」「よし、大体乾い」「慣れない道具は使い慣れるまでに最低1年はかかるというからね」「なるほど」「そりゃそうか、入門書見たって完璧に使いこなせるわけないよな」と慣れない油画制作に苦戦していた。

八虎が「本で読んでもわからないから面白いんだ」「理論は感性の後ろにできる道だ」「だったら、だったらいっそ、楽しんで描こう」「いっそ遊ぶつもりで」と思ったまま描き出していった。

「しゅーうりょー」「はい、講評棚並べてー」と言われ作品を並べると、八虎は「並べてみると思ってたより鈍い色で描いてたのがわかる」「色が混ざりすぎたのか?」「慣れもあるんだろうけど、乾燥のこと考えないとな」「あれ?アイツの絵どこだ?」と世田介の作品を探していると、先生から「良いですね」「まだ絵の具に振り回されてる感じはあるけどなんとか描き切ろうってハングリー精神感じるよ、うん」「それに空気感がいい、楽しんで描こうとしていて好感がモテるね」と評価されていた。

先生が「じゃあ次、これは?」と尋ねると、世田介が手を上げる。

講習が終わり外に出ると雪が降っており、龍二が「八虎、終わったねお疲れ様」「天才君油絵だったね、どうだった?」と聞くと、八虎は「上手かったよ」「でも、目立ってはなかった」「なんだろうね、形とか完璧なんだけど」「俺、言われるまでアイツの絵見つけられなかったんだ」「それより、あの子」「油絵だとあの子が一番目立ってた」「ただ見て描いてるだけじゃない、めちゃめちゃかっこいい「絵」だった」と答える。

龍二が「どのデッサンの子?」と聞くと、八虎は「黒い背景の」「今思えばデッサンも相当目立ってたな」と答える。

電車が来ると八虎と龍二は別れていった。

八虎が「すげえな」「世の中には絵の上手い奴がいっぱいいるんだ」と考えていると、隣に世田介がいた。

八虎が「なあ、東美でめちゃくちゃ上手かった人だよね?」「いやあ、ビビったわ」「あの中でダントツだったでしょ」と声をかけると、世田介は嫌そうな顔をしながら「そうなんだろうね」と返し、八虎は「友達いなそー」と感じていた。

八虎は「世の中には絵の上手い奴がいっぱいいる」「でも、でも、あのクラスには40人しかいなかった」「多分コイツは天才だ」「そして、俺はやっぱりただの人だ」「特別じゃない、天才にはなれない」「やった分しか上手くならない」「だったら、だったら天才と見分けがつかなくなるまでやればいい、それだけだ」と考えていた。

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Source: サブかる

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